2018年03月08日

昨年、全国カレンダー出版協同組合連合会(JCAL、宮﨑安弘会長)が、19年版カレンダー制作に向け「天皇陛下退位特例法成立に伴う、元号変更と祝日の扱いを、遅くとも来年1月までには発表してほしい」と訴えた記事(本紙2017年7月17日付)の続報である。前回の図を再掲載するが、例年ならば昨年12月には印刷終了し、本体製本も終え、今頃は営業が奔走して、名入れにかかっているところであるが……。
 

2019年版カレンダーができるまで

2019年版カレンダーができるまで


 

現況を確認するため、今年2月に再びJCALを取材した。結論からいえば、昨年7月から何も進展がない。つまりどこの会社も印刷にかかっていない、というか、かかれないのが現状なのだという。
 

原因を挙げてみよう。
 

①19年5月1日の新天皇陛下即位は決定したが、この日が祝日になるかどうか? 4月27日~5月6日までの10連休説の可能性もある(実現すればGNPが心配だが)。
②19年秋に開くことで検討されているという「即位の礼」が祝日になるのか? 平成の場合は「即位の礼(90年11月12日)」が休日になった。
③これまでのことが祝日、平日にかかわらず、その名称はどうなるのか? 赤玉だけで名称無しというのもいかがなものか。
④新元号の名称。これはおそらく最後の発表になるだろう。ただ元号が刷られているカレンダーは意外に少ない。JCALは生活密着を掲げているので、元号より黒玉(平日)か赤玉(休日)の方が重要である。
 

 
はっきりしたのは、5月1日が即位なので、法令で現皇太子さまの誕生日2月23日は即位前なので平日、ということだけである。現陛下誕生日の12月23日は、すでに退位しているので、やはり天皇誕生日の祝日にならない。ということは、19年は天皇誕生日の祝日がない特異なカレンダーとなる。しかし、12月23日が何らかの日、祝日になる可能性も十分にある。
 

ヒントとして、「天皇陛下の御退位および皇太子殿下の御即位に伴う式典準備委員会」が、内閣官房長官を委員長として開催されており、その議事次第がキーとなる。これまでに1月9日と2月20日に開催されており、「首相官邸」ホームページから閲覧できる。
 

 

どのあたりまで待てるか? それは各社の規模、設備、人員、経済性、顧客の都合、納期等、各社多様で様子を見ながら手を出せない状況にある。
 
もしここで刷って、夏頃すべてが決定したらどうなるか? シールを貼ればよいのか。祝日の名称も明記せず、ただ赤玉の数字シールを貼ればよいのか。日めくりカレンダーの場合、その日だけ手作業で差し替えることは可能ではあるが……。これらの諸費用は? 課題は山積みである。
 
ただ、業界は混乱はしているが、何十年に1度のお祝いなので、国の方針に合わせて協力していこう、という気持ちで一致している。そのために早く政策を伝えてほしいというのである。
 

JCAL・松原順事務局長 「早く情報がほしい」

 

松原順事務局長は「カレンダーの納期は、11月末から12月初めと決まっているので、政策がいつ決定するかによって、数が確保できない可能性もある。また、ほとんどの人は、休日・祝日をカレンダーで確認する。だからカレンダーというものは間違いがあってはならないし、100%以上間違いのないものだとユーザーは認識している。だからこそ正確な暦をユーザーに届けるため、早く情報がほしい。ユーザーの生活に迷惑をかけないように」と訴える。
 
JCALでは明日も、一般紙の取材予定があるそうだ。ただし彼らは、業界が大慌てになっている様子を取材したいらしい。テレビ局からの取材もあり、ストップしている印刷機の前で呆然としている社員を撮りたいとのこと……。イヤハヤである。
カレンダー業界の眠れぬ夜は続く。

 

祝日変更に伴い準備が遅延 2019年版新作展示会は中止

 
JCALでは、「2019年版JCALカレンダー新作展示会」を4月5・6日に北とぴあ(東京・王子)で開催する予定であったが、祝日変更に伴う準備の遅延により今年は中止となった。
同時開催の「暦文協ミニフォーラム」(主催:日本カレンダー暦文化振興協会)も中止となった。

 

 

○全国カレンダー出版協同組合連合会 東京都台東区台東1の27の11の204  TEL: 03・5816・5035
E-mail: jcal@sage.ocn.ne.jp
 
関連記事
JCAL、元号変更・祝日の扱いの発表を1月までに 制作スケジュール示し苦境訴える
JCAL、2019年版カレンダー新作展示会を中止 祝日変更に伴い準備が遅延
 
 
 



 

PAGE TOP