2018年02月23日

㈱ミヤコシ(本社・千葉県習志野市、宮腰亨社長)は2月20・21日の両日、秋田・大仙の宮腰精機㈱国見工場でオープンハウスを開催した。

このオープンハウスでは、軟包装用の基材に対応する間欠式のオフセット輪転印刷機「VAR18B」を初公開するとともに、21日にはその初号機を3月に四国化工㈱(本社・香川県東かがわ市、入交正之社長)へ納入することを発表する記者会見を開催した。

 

VAR18B

VAR18B

今回初公開した「VAR18B」は、軟包装印刷における小ロット、低コスト、無溶剤を実現する間欠式オフセット輪転印刷機。

現在の軟包装印刷分野ではグラビア印刷方式が主流となっているが、高コストで時間がかかる製版、特色の使用が頻繁で段取り替えごとにインキ交換が発生するという課題から、小ロットへの対応が難しく、また印刷工程で有機溶剤を使用することから作業環境も決して良いとは言えなかった。

一方、この「VAR18B」のようなオフセット印刷の場合、製版がきわめて容易で圧倒的な低コスト化が図れる上、作業環境にも大きな負荷をかけることなく生産することができる。

 

さらにこの「VAR18B」の大きな特徴が間欠式を採用していることだ。オフセット印刷方式で軟包装印刷をする際に課題となるのは、印刷面の天地サイズ(送り方向)を変更する際、版胴交換をしなければならない点。

それが間欠方式を採用することによって不要となり、段取り替えでは数値入力と刷版交換だけで天地サイズの変更ができ、大幅な時間短縮を図ることができる。

 

宮腰社長

宮腰社長

間欠式での具体的な印刷の流れとしては、基材はまず版胴の周長分だけ送られて印刷され、そこでいったん停止。

そして版胴と天地サイズの差分だけ、基材が逆方向に戻される。

この動作を繰り返すことにより、疑似的にシームレスな連続印刷をすることもできるようになる。

なお、天地の印刷長範囲は256.8~460㍉、最大印刷幅は457・2㍉。

四国化工への納入機はフィルム基材に熱の影響を与えないLED-UVを搭載した5色印刷機で、各印刷ユニットの後ろにLED-UV乾燥装置を備えている。

 

「VAR18B」開発の狙いと背景について同社の宮腰社長は「当社では平成27年、軟包装の小ロット製作をオフセット印刷機で行う提案として、輪転方式の“MHL”を発表した。このモデルは現在、国内および海外のユーザーで採用してもらっているが、“仕事の天地サイズが変わるたびに版胴とブラン胴の交換作業が必要で、それらを各天地サイズの分だけ揃えなければならないのは負担となる”という声を受けた。そこで、ユーザーのみなさまの負担がなくなるような機械を作りたいと考え、この機械を開発した。当社では元々、ビジネスフォーム印刷機で間欠式のものを開発・提供していたので、その機構をフィルム印刷向けに転用・改善したものとなっている」と述べた。

 

入交社長

入交社長

「VAR18B」の初号機を導入する四国化工は、共押出多層インフレーションフィルムメーカーであり、グラビア印刷も手掛けている。

四国化工の入交社長はその導入について「私が当社の社長に就いた時に思ったこと、それは入社時に嫌だと感じた点を直していきたいということだった。その1つが有機溶剤を使うグラビア印刷工場の作業環境で、社員はマスクをつけて作業をしている。そのような作業環境を少しでも改善したいので、オフセット印刷を採用した。当社は、ラミネートフィルムとは違ってとても柔らかいインフレーションフィルムのメーカーなので、そのような伸びる基材をきちんと制御できることが印刷機に求める大前提の条件となる。ミヤコシはその要望に柔軟に応え、技術革新をしてくれたことに感謝したい」と述べた。

その用途については、小ロット・多品種用途のほか、本機校正を含めた1枚からでも使っていくという考えを表した。

 

 

 

技術・製品-関連の記事

PAGE TOP