2017年11月09日

独・ハイデルベルグ社は11月8日、同社ウィスロッホ工場で「パッケージング・デイ」と銘打った個展を開催した。

欧州を中心に約400人の来場者が訪れたこのイベントでは、同社が提唱するPush to Stopコンセプトに基づいた自動運転機能を搭載した最新鋭オフセット印刷機のほか、打ち抜き機、製函機、検査装置までの一連の機器を紹介。

さらに、B1判インクジェット印刷機「プライムファイア106」の技術展示、オフラインの加飾装置などの紹介も行った。

 

昨年11月に新CEOに就任した
フンスドルファー氏が基調講演 

 

ライナー・フンスドルファーCEO

ライナー・フンツドルファーCEO

このイベント開始あたり、2016年11月に同社の新CEOに就任したライナー・フンツドルファー氏が歓迎の意を表すとともに、パッケージ印刷市場の現在と今後の方向について、大要下記のような基調講演を行った。

 

「パッケージ業界はこの5年間、年2.8%の成長が期待されている。当社は、紙器を生産するすべての工程にそった製品、ソリューション、そしてそれに合った印刷必需品、サービスを提供できる唯一のソリューションプロバイダーとなる。我々は紙器分野におけるマーケットリーダーであり、パッケージ分野に対して我々より多くの装置を販売している会社はない。パッケージ分野は成長が期待されているが、同時に大きな挑戦の時を迎えてもいる。その挑戦とは、早いペースで続く企業間合併、品質に対する高い要求、スペシャル・プロモーションや法律面での要求による厳しいロットの減少、グローバル市場での競合だ。パッケージ印刷会社は、この競争から一歩抜け出すため戦略を見つけ出さなければならない。そこで我々は本日、みなさんのビジネスに新しい衝撃を与えることができる次のソリューションを披露する。オペレーショナル・エクセレンス(効率的な生産体制)をさらに進めたり、新しい技術やアプリケーションによって革新を進めたり、あるいはその両方を実現するソリューションを紹介する。オペレーショナル・エクセレンスのためのソリューションを求めている印刷会社のみなさんに紹介するのは、マルチカラー分解によるショートランの薬品紙器生産からVLF機のスピードマスターXL145 での短い準備時間まで、高度な生産性をもつ機械だ。最近のPIRAの報告で、1枚あたりの印刷コストが業界の中でもっとも低いとされるハイデルベルグ機であり、もっとも生産性の高い機械であることが証明された。これはパッケージの市場において大きな鍵となる。また、革新と新しいアプリケーションを求めている印刷会社に向けて、コールドフォイル加飾、1.5㍉のクラフト紙への印刷、そしてハイエンドのオフラインインスペクションの“ダイアナ・アイ”まで、幅広い範囲のアプリケーションを用意した。ぜひ今日という日を楽しんでもらいたい」

 

 

イベントに出展されたオフセット印刷機では、▽菊全寸延び判8色+Wコーター付UV印刷機にインラインコールドフォイルシステムを搭載した「スピードマスターXL106-8+LYYL フォイルスター付」、▽菊半裁8色+Wコーター付UV印刷機にアニカラーシステムを搭載した「スピードマスターXL75-8+LYYL アニカラー2」、▽菊倍判6色コーター付機「スピードマスターXL145-6+L」--などの稼働実演を披露。

いずれの機械にもPush to Stopコンセプトに基づいた自動運転機能を搭載されており、その機能を駆使して、ジョブ替えにおいて色替えや用紙替えがない場合は自動的にジョブを連続処理する完全自動運転を実施。

色替えや用紙替えがある場合は、機械側で自動処理できるものは行い、オペレーターによる作業が必要な部分については、もっとも効率良くジョブ替え作業ができるように印刷機が指示を出すナビゲート印刷を提唱した。

 

「スピードマスターXL145-6+L」の実演では、VLF機にも関わらず素早いジョブ替えができる点や、超厚紙への高速安定印刷をアピール

「スピードマスターXL145-6+L」の実演では、VLF機にも関わらず素早いジョブ替えができる点や、超厚紙への高速安定印刷をアピール

さらに、7色以上の印刷機では、CMYKにオレンジ、グリーン、バイオレットを加えた7色の固定インキによって特色表現をするマルチカラーワークフローを提案。

使用するインキを固定することで、ジョブ替え時の色替え作業を排し、自動運転機能の効果をより発揮できるところをアピールした。

 

 

出展機の1つ、菊倍判6色コーター付機「スピードマスターXL145-6+L」の実演では、インライン色調管理装置「プリネクトインプレスコントロール2」による刷り出し時の自動色合わせ、自動刷版交換機能などの効果により、前のジョブの刷了からわずか3分半程で次のジョブを開始し、VLF機でも迅速にジョブ替えができるところを披露。

また披露したジョブでは、1.5㍉厚のEフルートの段ボールに毎時1万2000回転で4色印刷をしたり、0.68㍉厚の用紙に6色印刷+ニスを毎時1万8000回転で行うところもアピールした。

 

プライムファイア106の1号機を
披露するワールドプレミアを開催

 

また同日午後には、ドイツ・シュツットガルト近郊にある「プライムファイア106」の世界1号機を納入したMulti Packaging Solutions社のオーバーズルム工場で、世界各国の主要印刷専門紙・誌の記者にその稼働状況を披露するワールドプレミアが開催された。

 

【その詳細は後報

 

 

 

 

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