2017年10月05日

競輪に関する新聞の編集発行および販売、WEBでの情報販売を行っている日刊プロスポーツ新聞社(東京・荒川区、竹内広社長)は、SCREENグラフィックソリューションズ(SCREEN GA)の高品位モデルであるロール式高速インクジェット印刷機「Truepress Jet520HD」と、イタリア・Tecnau社製「NewsReady Solution」をインライン接続した新聞ソリューションを導入し、8月上旬から稼働を開始した。8月30日には、同社と㈱メディアテクノロジージャパン、ベーヴェ システック ジャパン㈱の3社による内覧会を開催した。
内覧会では、同社の月岡洋人代表取締役専務が会社概要ならびに、導入に至る経緯、メディアテクノロジージャパンとベーヴェ システック ジャパンがデジタル新聞ソリューションについて紹介した。

 

金赤の再現性を評価 1200dpiの解像度も魅力

 

会社の説明と導入経緯について月岡専務は次のように説明した。
「当社では主に、『赤競新聞』とよばれている日刊の競輪予想紙と『プロスポーツ新聞』という週刊紙を発行しており、『赤競新聞』の場合は、多い時で5版~6版刷ることもある。今までではこれら新聞を5色機1台、2色機2台を用いて刷っていた。これら印刷機の性能上、『赤競新聞』に関して表面はカラーでも裏面はモノクロ印刷であり、また16㌻建ての週刊紙『プロスポーツ新聞』も表紙回りはカラーでそれ以外はモノクロで印刷していた。この状況で良いのかと考えていた。昨年の4月にある展示会に社員が見学に行き、今までのやり方ではなく、版や、ヤレ紙などが非常に少なくなるデジタル印刷機を導入したらどうかと提案があった。3~4カ月社内で検討し、最終的に昨年の9月『Truepress Jet520HD』の導入を決めた。その理由は、当社のイメージカラーである赤は金赤を使用していたが、その再現性がもっとも優れていたこと、解像度1200dpiという高解像度も魅力の一つだった。また、メディアテクノロジージャパンは加工システムとしてもベーヴェ システック ジャパンと連携を図っていただき、『赤競新聞』や『プロスポーツ新聞』だけでなく、他のものも加工できる提案をしてくれた」

 

 

月岡洋人

月岡洋人専務

 

同社のデジタル新聞ソリューションは「Truepress Jet520HD」とTecnau社製「NewsReady Solution」をインラインで接続した世界でも例があまりないシステムとなっている。
Jet520HDとNewsReady Solutionは、毎分100㍍で連携、印刷および加工速度で印刷物を作成し、同社の『赤競新聞』(表裏4色・4㌻)ならば、連続で1時間出力し続けた場合に約8600部、週刊紙である『プロスポーツ』新聞(表裏カラー・16㌻)なら約2350部印刷できるという。

以前のオフセット印刷機を使用して製作していた時よりも、デジタル新聞ソリューションを導入後は、生産効率が格段に上昇したということである。

 

プロスポーツ_4c

週刊「プロスポーツ」

競輪新聞_4c

赤競新聞とよばれている日刊「競輪新聞」

 

 

新聞の極小文字・細線を精密に再現

 

導入したロール式高速インクジェット印刷機「Truepress Jet520HD」は、SCREEN GAの高品位モデルであり、オフセット印刷に匹敵する品質性能が特徴だ。印刷速度は毎分50~100㍍、最高解像度1200dpiを誇り、最小2ピコ㍑の液滴でインクジェット印刷機の課題とされていた極小文字・細線を精密に再現することから、日刊プロスポーツ新聞社が印刷する新聞紙面の小さな文字にも、にじみやジャギーを抑えた美しい文字仕上がりを見せる。

 

また、専用インクはオフセットとほぼ同等の幅広い色域を実現し、ドラムヒーターと温風ヒーターを採用したことで、用紙に応じた乾燥方式が設定できるため、一般的なインクジェット用紙はもとより、再生紙・特殊紙などの特性の違う用紙に、高速・高品質で印刷できる。

 

ベーヴェ システック ジャパンが販売するTecnau社製「NewsReady Solution」は、アンワインダー、カッター、アキュムレータ、出口コンベアなどで構成された加工システムで、大判サイズ用紙対応、最高スピード毎分100㍍、上質紙やインクジェット用紙を確実に処理、多様なフィニッシングオプションが選べるのが特徴。

 

「Truepress Jet520HD」

「Truepress Jet520HD」

 

日刊プロスポーツ新聞社のデジタル新聞ソリューションは、これらシステムをインライン化したうえで、さらに同社の印刷物製作に合わせて用紙搬送方法などのカスタマイズ化がされており、設置面積はメンテナンススペースも含めて約18㍍×7㍍とコンパクトに抑えられている。
内覧会では同社の概要、導入した製品説明に続き、実機を見学、インライン構成であり印刷機、多様な加工機が組まれているにも関わらず、コンパクトな設置スペースを実際に見学し、印刷のデモなどを見た。導入されたデジタル新聞ソリューションでは、「Truepress Jet520HD」から排紙された連続用紙が床に沿うよう設置されたガイドローラを使用して小さな「コの字」を描いて180度転回し、後加工機である「NewsReady Solution」に連結されて工場内に配置されている。また、同ソリューションのバックアップ機として、オフセット5色機も健在であった。

 

印刷された用紙は直角に導かれ後加工へ向かう

印刷された用紙は直角に導かれ後加工へ向かう

 

新聞の商品価値を高める

同社の竹内社長は、「みなさんが不思議に思われているのは、どちらかというと低迷している競輪業界の中で、なぜこのような投資を行ったのかということだと思う。当社が発行している新聞の商品価値を少しでも高め、お客様がこれだけのものがあればいいなと言っていただけるものを提供することで、少しでもマーケットが変革できればいいという期待感を込めて導入したのが趣旨である。東京オリンピックでは競輪は正式な種目であり、競輪そのものの周知を当社で導入した印刷機で行っていきたいと思っている。まずは、業界のマーケットに少しでも貢献することが一番の目的で、市場が少しでも良くなれば、後から利益が付いてくるだろうというのが主眼である」と、デジタル新聞ソリューションの導入の目的を語った。

 

 

技術・製品-関連の記事

PAGE TOP