2017年08月04日

スピードマスターXL106-8-P 18kのデモのようす

スピードマスターXL106-8-P 18kのデモのようす

ハイデルベルグ・ジャパン㈱(本社・東京都品川区、水野秀也社長)は7月27日、昨年末に㈱アイワード(本社・北海道札幌市、奥山敏康社長)に納入した菊全寸延び判両面兼用8色印刷機「スピードマスターXL106-8-P 18k」の見学会を開催した。

この「スピードマスターXL106-8-P 18k」は、ハイデルベルグ社がdrupa2016で発表したスローガン「シンプリー・スマート」を具現化し、オフセット印刷の全自動運転を実現する「Push to Stop」コンセプトに基づいて設計された最新モデル。

このモデルでは、プリネクトワークフローシステムで生成されたジョブチケットに基づき、印刷機が自動的に前準備作業および本刷りまで行い、オペレーターが機械停止の指示をしない限り指定した複数ジョブを次々と連続的に自動運転していくことができる。

 

アイワードに納入された「スピードマスターXL106-8-P 18k」は、同位相刷版自動交換装置により全胴の刷版交換を2分30秒ででき、かつ毎時1万8000回転のスピードで両面印刷ができるモデル。

その基本性能に加え、全自動運転を実現するための機能として、インライン品質管理装置「プリネクトインプレスコントロール2」、ジョブ替えの自動化を図るソフト「インテリスタート2」、制御コンソール「プリネクトプレスセンターXL2」などが大きな効果を発揮する。

 

「プリネクトインプレスコントロール2」は、印刷機内部にある分光光度計で全印刷物のLab値を測定し、その結果に応じて印刷機のインキキーを自動調整しつつ見当も合わせるシステム。

印刷中の品質変動を制御することはもちろんのこと、OKシートが得られるまでの自動調整も行うことができる。

 

プリネクトプレスセンターXL2

プリネクトプレスセンターXL2

「インテリスタート2」は、現在のジョブや次のジョブの内容をすべて認識し、それに応じてなにをどの順番で行えばジョブ替えがもっとも効率良くできるかを判断し、それを自動で実行するソフト。

「インテリスタート2」は複数のジョブの詳細な内容を受け取ることができるので、オペレーターは「プリネクトプレスセンターXL2」のスクリーンにリストアップされるジョブの順番を変えて、たとえば表裏4色の仕事だけを連続して行ったり、用紙が同じ仕事を連続させることも簡単にできる。

それにより、全自動運転の効果を発揮できる状況を作ることができる。

 

「インテリスタート2」による効率を最大化するジョブ順の設定およびジョブ替えの自動化、「プリネクトインプレスコントロール2」による刷り出し調整およびジョブ中の監視・制御の自動化を組み合わせることで、使用する用紙とインキが変わらなければ、オペレーターは排版された刷版を取り除き、次のジョブの刷版をセットするという作業以外はなにもせずに、複数のジョブを完了させることができる。

 

工場見学で行われたデモンストレーションでは、10分もかからずに3つのジョブを全自動運転で処理するところを披露。

圧倒的な実生産性の高さをアピールするとともに、4台20胴の印刷機をこの最新の8色機1台だけに置き換えたアイワードの経営判断の根拠を示した。

 

奥山社長

奥山社長

アイワードの奥山社長は全自動運転を活用する基盤の構築について、「当社の石狩工場は、ブック印刷の課題を解決できるスマートファクトリーとして、この機械を主力としたブック印刷専用工場と位置付けている。全自動運転をするにあたって問題となるのは、用紙やインキの交換、そして他社で出力した見本に色を合わせるといった、人手を介する部分をいかに削減するかだ。当社の仕事の多くはブック印刷なので、プロセスカラーで固定でき、ページ数が多い台数物の仕事なので、全自動運転に適した条件にある。また色校正についても、当社基準のものを1回出すので、印刷工程では基準通りで開始できるようになっている」と明かした。

また続けて、導入の効果についても触れ「当社の主な仕事は1000~3000通しでページ数が多い台数物なので、全自動運転の能力を発揮するのに適している。また近年は、使われる用紙が集約・類型化されてきているので、似たような仕事を連続して印刷ができるようにジョブを並べ替えられるよう、プリプレスとも連携をしている。現在、仕事の7割がブック印刷となっているが、その割合をさらに増やして、全自動運転による生産性向上を図りたい」と高い評価をするとともに大きな期待を寄せている。

 

 

 

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