2017年07月27日

宝印刷㈱(堆誠一郎社長)は7月7日、東京証券取引所2階「東証ホール」で2017年5月期の決算発表会を行った。それによると、2017年5月期(2016年6月1日~2017年5月31日)の連結売上高151億5600万円、営業利益14億7600万円、経常利益16億400万円、当期純利益10億8200万円で増収減益となったが、売上高および利益の各科目はすべて「新・中期経営計画2017」で掲げた最終年度目標計数を達成し、また、昨年7月に公表した連結業績予想を上回る結果となった。

 
「新・中期経営計画2020」では、同社グループが掲げている将来像「グローバルなファイナンシャルサポート企業」「ディスクロージャー&IRのオンリーワン企業」として、前中計期間から取り組んできた新規事業分野の拡大を梃子に、「売上高200億円台」への布石とするべく最終計画年度となる2020年(平成32年)5月期には売上高191億円、営業利益19億円、ROE9%をめざす。
 
決算発表会には堆誠一郎代表取締役社長、青木孝次取締役常務執行役員、若松宏明執行役員経理部長が出席。若松経理部長が通期の決算概要を説明したのち、堆社長が新・中期経営計画2020をはじめ今後の重点施策について発表した。

 

堆誠一郎社長

堆誠一郎社長

 
2017年5月期の主な増収要因は4つ。
 
1つは、招集通知で大型銘柄の新規受注、カラー化、CGコードの影響による大判化などにより売上高が過去最高となった。2つめは翻訳ビジネスにおいて、招集通知の英文翻訳や、新規受注の増加により売上高25・9%増加。さらに会社法だけでなくIR関連の翻訳も増加し、翻訳全体の受注件数は前年比18・4%増となった。3つめはIT関連で、開示書類作成支援ツールの上位機種「X-Smart Advance」の販売件数が累計600件を突破したほか、適時開示情報がウェブサイトに自動掲載される「XJ-Storage」も好調だった。
 
4つめは総会支援・統合報告書において、株主総会支援サービスの売上高が対前年比24・7%増となったのをはじめ、株主優待関連ほか、任意開示書類「統合報告書」や「アニュアルレポート」の売上高、受注件数共に増加した。
 
今後の見通しについて、次期の売上高は、IPOおよびファイナンス関連は当期並みの受注を見込んでいるが、全体としては、既製品の底上げに加え、コーポレートガバナンス・コードの適用を受けてニーズが増加している、「株主との対話」を目的とした情報開示の充実に則した各種サービスやディスクロージャー書類の翻訳、決算・開示に係る支援などのコンサルティングに注力し、受注増加を見込んでいる。利益面では、引き続き退職給付費用の負担を見込んでいる。
このようなことから、次期(2018年5月期)の連結業績見通しでは、売上高155億円(前期比2・3%増)、営業利益15億円(同3・6%増)、経常利益16億3000万円(同1・6%増)、当期純利益11億円(同1・6%増)を見込んでいる。
 
「新・中期経営計画2020」では、今後3年間で40億円の増収・5億円の増益が目標。増収内訳は10億円を既存の事業領域で、30億円を新規事業領域での達成をめざす。
 
今後の重点施策として①Web招集通知「ネットで招集」②㈱ディスクロージャー&IR総合研究所のブランド化③グループ会社との連携強化--の3つを挙げている。
 
設備投資について、堆社長は「株主総会の招集通知が電子化した時に印刷物はなくならないが部数が減ると予測している。小ロット化によりオンデマンド印刷が増えていくがその後の製本をどうするのか。当社では現在中綴じ製本の設備はあるが無線綴じ製本はない。小ロットになった印刷物を製本だけ外注に出すよりも内製化した方がよいのではないかと考え、一応今期は予算計上した」と、製本工程への設備投資を示唆した。
 
 

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