2017年07月11日

北海道印刷工業組合(板倉清理事長)主催、同旭川支部(井田多加夫支部長)主管の第31回北海道情報・印刷文化典旭川大会が7月7日から9日までの3日間、「地域とともにあって、志あふれる印刷産業へ向かう」をテーマに旭川市で開かれた。旭川での開催は12年ぶり。全道の組合員ら200人が講演会、式典、パーティなどの記念行事を通して交流を図るとともに、地域ならびに印刷産業の活性化に向けて気持ちを新たにした。
 
堀江貴文氏を講師に迎えて実施した記念講演会には市民ら1500人が参加、地域振興に貢献した。同文化典の開催は3年に1度。次回は2020年に札幌支部の主管により北印工組80周年事業と併せて開く。
 

式典のもよう

式典のもよう


 
 

堀江貴文氏講師に迎え記念講演会 市民1500人が参加

 
8日午後3時からは旭川市民文化会館大ホールで記念講演会を開いた。講師は実業家、作家、タレントなどさまざまな肩書を持つホリエモンこと堀江貴文氏。堀江氏からみた旭川市の多彩な魅力、今後のビジネスの方向性、地域創生のあり方などを聴いた。堀江氏はカネより時間がカギなることをさまざまな事例を交えて説いた。質疑も活発で聴講者に多くの示唆を与えた。
 

市民1500人が参加した記念講演会

市民1500人が参加した記念講演会


 
午後5時からは会場を旭川グランドホテル3階「瑞雲の間」に移して記念式典を挙行した。

 

物故者に黙祷を捧げたのち、坂野茂義大会実行委員の先導で印刷産業人綱領を唱和した。
 
井田多加夫副大会長・実行委員長は歓迎あいさつで「平成23年に旭川市は中小企業振興基本条例を制定した。それに歩調を合わせるかのように私ども地域の印刷業界も地域社会に少しずつ関心を寄せるようになり、旭川大学江口ゼミナールとの共同事業、難病患者・下田昇兵君の『UDレシピ本』発刊などを行った」と地域の取り組みを紹介しながら参加者に謝辞を述べた。
 

井田多加夫副大会長・実行委員長

井田多加夫副大会長・実行委員長


 
大会長あいさつで板倉清大会長は多くの来賓の出席に感謝してからこう述べた。
 
「日本経済が2020年の東京オリンピック・パラリンピックを境に大きく変わるといわれるなか、道内中小印刷業が勝ち残っていくためには『全印工連2025計画―新しい印刷産業へのリ・デザイン』を指南書として熟読玩味し、われわれ自身が『印刷』を時代に合せ再定義することにより、立ち位置が見え、将来の事業領域を見出すことができると確信している。
 
こうしたときに、『地域とともにあって、志あふれる印刷産業へ向かう』をテーマに、地域に根ざした印刷産業を背景に開く本文化典は、全道の組合員が一堂に会し、喫緊の問題や課題を共有し、討議を行い、研鑽を重ね、親睦を深め、連携をより強固にし、『企業の社会的責任を全うし、有益な印刷製品・サービスの供給に努め、国民生活および文化を支える産業』として、前進を期す誠に時宜を得た意義深いものである。
 
北海道情報・印刷文化典は、昭和25年7月に、旭川の層雲峡で『北海道印刷製本業者懇親大会』として第1回が開かれたのが始まりである。翌年の第2回からは『北海道印刷製本業者大会』、昭和45年の第15回からは『北海道印刷業者大会』となり、平成17年の第27回旭川大会から現在の『北海道情報・印刷文化典』になっている。文化典の歴史には旭川が大きく関わっている。今回も、旭川から新しい歴史が生まれることを期待している」
 
板倉清大会長

板倉清大会長


 
多くの来賓を代表して経済産業省北海道経済産業局長・児嶋秀平(同伊藤英喜地域経済部長代読)、北海道知事・高橋はるみ(同渡辺明彦上川総合振興局長代読)、旭川市長・西川将人、全日本印刷工業組合連合会・臼田真人の各氏が祝辞を述べた。
 
このうち臼田氏は「印刷業界は、紙にインキをのせるだけではない。ウエブサイトも作るし、アプリも開発する。イベントの開催もする。ソーシャルネットワークサービスを使って口コミも行う。時代の最先端を走っていく、地域に根ざし、地域の情報発信を担っていく産業である。全印工連は4750社の経営者の方に集まっていただき、それぞれの組合員企業の経営の強化に繋がる諸事業を運営している。今後閣議決定される『中小企業等国などによる契約の基本方針』では、印刷業における官公需取引、さらには、著作権の取り扱いについて大きく前進する予定である。1社では叶わない経営課題や障壁、地域だけでも叶わないことでも、声を集めて動かせるのは全印工連の4750社という力があってこそだ」と述べた。
 
臼田真人氏

臼田真人氏


 
祝電披露に続いて、永年勤続優良従業員表彰を行い、長年にわたって企業の発展に尽くした30年以上勤続2人、20年以上勤続4人、10年以上勤続12人の計18人の功労を称えた。盛永徒之氏(金子シール)による受賞者代表謝辞のあと、金子正大会実行委員が文化典宣言(=後掲)を提案、採択された。

 

 

次回は2020年札幌で開催 北印工組80周年事業と併せ実施

 

板倉大会長が次期開催地として札幌を発表。岸昌洋札幌支部長に文化典の鍵が引き継がれた。
 
岸支部長は「2020年東京オリンピック/パラリンピックと同じ年に開催する。3年後であり、かなり大きな変化があるだろう。各社それぞれ変革していることが非常に重要である。北海道印刷工業組合の80周年にもあたる。80周年事業と併せて札幌で開催する」と述べ、登壇した札幌支部員とともに参加を呼びかけた。
 

岸昌洋札幌支部長(中央)らが札幌大会への参加を呼びかけた

岸昌洋札幌支部長(中央)らが札幌大会への参加を呼びかけた

 

午後6時半からは3階「彩雲の間」で記念パーティを開いた。中村裕一副実行委員長の歓迎あいさつ、板倉大会長あいさつのあと、旭川商工会議所副会頭・松野和彦氏が祝辞を述べ、共同印刷機材社長・上野裕之氏の音頭で乾杯。多様な食材を使った料理、地元旭川の銘酒を堪能。旭川出身の津軽三味線日本一・菅野孝山流菅野優斗さんの演奏、抽選会などを楽しみながら親睦を深めるなか、植平有治副実行委員長が締めを行った。

 

 


【文化典宣言】

 
北海道印刷業界は、景気回復は未だ実感できないなかで、社会・経済構造がIoT、AIなどの新しい技術を中心とした移行期にあり、既存需要の縮小・新規需要創造のための業態変革への転換点に対峙し、新しい発想・目線での経営が余儀なくされている。
この難局を克服し、勝ち残っていくためには、新しい印刷産業へのリ・デザインが求められている。
われわれ印刷産業人は、四季が明瞭な北北海道の拠点都市・旭川市に『地域とともにあって、志あふれる印刷産業へ向かう』をテーマのもと結集し、組合連携組織の持つ力に改めて意識を集中し、生産性の向上と本業の稼ぐ力強化のため研鑽を重ね、自らの経営力向上に努め、地域に根ざした印刷産業として発展の道を探求していく。
われわれは、再定義を成し遂げ、企業の社会的責任を全うし、有益な印刷製品・サービスを供給し、国民生活および文化を支える産業として社会に貢献していくことを宣言する。
 
 

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