2017年06月13日

日本印刷産業連合会(山田雅義会長)は6月5日午前、神戸好夫専務理事、杉村亥一郎・小野隆弘両常務理事の3人で東京・銀座の紙パルプ会館内の日本製紙連合会(会長=馬城文雄日本製紙社長)を訪問し、4月からの用紙値上げが印刷需要の縮小につながりかねず、結果としてさらなる用紙需要の減少を招きかねないことを説明の上、日印産連と会員10団体の連名による反対声明文を手渡した。

 

山田雅義会長

山田雅義会長

王子製紙、日本製紙、北越紀州製紙、三菱製紙、中越パルプ工業各社は今年2月中旬から3月上旬にかけて、昨年来の円安と原燃料価格の上昇を理由に4月1日出荷分から印刷・情報用紙の値上げを実施することを相次いで発表した。
これに対し、日印産連は、会員10団体と連名で「印刷・情報用紙の値上げに対して反対します」と題する反対声明文を日本製紙連合会の役員に手渡すとともに、同日、日印産連のホームページにも掲載した。

 

【反対声明文(全文)】

 
「今般、製紙各社は印刷用紙について15円以上、情報用紙について10%以上値上げをすることを発表されました。用紙は印刷における原価の中で最も大きな割合を占めており、需要が減少している中での用紙価格の引き上げは、さらなる需要の減少に大きく影響を与えることは必須であります。

 
印刷出荷額については、1991年をピークに下がり続けており、その減少に歯止めがかかっておりません。用紙の動向についても貴連合会のご報告の中にありますが、印刷・情報用紙の内需は2006年をピークに縮小が続いており、2016年もマイナス幅は縮小したものの、10年連続の減少とされております。その背景には出版市場の減速、印刷媒体から電子媒体への急速な移行、ペーパーレス化などがあり、この分野の印刷媒体の市場規模の減少化は極めて深刻な実態にあります。印刷各社はこうした状況下にあっても顧客から求められる印刷媒体を、より高品質で低コストに提供するとともに環境への配慮や情報セキュリティへの取り組みを進めることにより、社会の期待に応えてまいりました。

 
このような中での今回の製紙各社における印刷用紙・情報用紙の値上げ要請は、印刷各社の努力を無にすると同時に、用紙の値上がりが得意先の紙離れ・電子媒体への移行に拍車をかけることに繋がり、結果として印刷・情報用紙の内需および印刷需要を大きく減少させることになります。これ以上の加速的なマーケットのシュリンクによる紙の使用量の減少は、製紙業界にとっても、印刷産業界にとっても価格改定で挽回できないほどのダメージになりかねません。

 
また、同品種の巻取りと平判の非合理な価格差も拡がっています。これらについて、約8000社の会員を抱える業界団体としては容認できるものではありません。今回の印刷・情報用紙値上げ要請に対して、日本印刷産業連合会および印刷10団体は反対を表明いたします。

 
製紙業界と印刷産業界は常に両輪の関係であり、困難な状況に面しても今後ますますの共通認識と相互理解を持って対処していくことを要望いたします」

 

 

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