2017年06月12日

日本印刷産業機械工業会は、5月15日からJapan Color認証制度「デジタル印刷認証」を開始し、このほど、第1号工場として㈱金羊社など4工場が認定されるなど、上々の滑り出しを見せている。

 

Japan Color認証制度は、標準印刷認証を平成21年5月に開始し、平成23年にマッチング認証、プルーフ運用認証、プルーフ機器認証を追加、デジタル印刷認証は5つ目の認証。
 
Japan Color認証制度による印刷標準化は日本の印刷物の品質底上げと印刷に関する社会的コスト低減に大きく貢献するとともに、認証取得企業にとっては企業イメージの向上、印刷品質の安定、コストダウン、従業員のスキルアップなどのメリットが期待できる認証制度として、現在の認証取得数は、標準印刷認証198工場、マッチング認証46工場、プルーフ運用認証74件、プルーフ機器認証99件と着実に増えている。
デジタル印刷認証を創設することにより、デジタル印刷機に関する標準化を推進し、デジタル印刷のさらなる普及に貢献するのが狙い。4年間で200社の認証取得をめざす。
 
4月28日に行われた発表会見で、宮腰会長は「デジタル印刷認証」創設の経緯について次のとおり説明した。
 
「デジタル印刷機の技術革新と市場への普及によりJapan Color認証制度にデジタル印刷認証を追加して欲しいという声が多く寄せられていた。この時期にデジタル印刷認証を創設して標準化を推進することは、デジタル印刷のさらなる普及を促し、業界全体に貢献することになる。
 
デジタル印刷機といっても、インクジェットやトナーなどの方式の違い、RIP、インキ、用紙などの違いなどさまざまなものがある。今後のさらなる技術革新も進むと考えられるので、この時期に認証制度を創設することは多くの課題がある。
 
そのような中、デジタル印刷認証委員会では、1年で計17回の委員会を開催し、延べ約50時間に及ぶ議論をしていただいた。主なデジタル印刷機メーカーや印刷会社には2度にわたるテスト印刷をしていただいた。
おかげさまで、ISOとの整合を図りながら、日本の印刷業界の実情に適合した、非常に素晴らしい制度となっているので、当制度の普及に全力を尽くす所存である」

 

デジタル印刷認証制度について発表する宮腰会長(右)と西岡専務(4月28日、機械振興会館)

デジタル印刷認証制度について発表する宮腰会長(右)と西岡専務(4月28日、機械振興会館)

 

 

デジタル印刷認証の主な内容は次のとおり。
 
①Japan Color2011を基本として、オフセット印刷に対するデジタル印刷物の再現近似性を実現できる運用能力について認証する。
 
②認証は工場単位で行うが、実際に審査する対象は申請するデジタル印刷機1台とする。
 
③印刷前工程のワークフローについても審査対象とする。(プリフライトチェック審査)
 
④認証基準としてISO TS15311-1を採用し、ISO準拠とする。
 
⑤ISO TS15311-1の評価項目のうち、色再現性などについては、マッチング認証などでの実データの蓄積がるため、統計手法などにより基準値の目安を求め、実証実験(テスト印刷)で妥当性を検証し決定。
 
⑥色差式は、従来のCIE1976(L*a*b)ではなく、CIEDE2000を採用する。
 
認証審査の手順は、標準印刷認証に準ずるが、現地確認は実施せず、デジタル印刷機で出力した500枚の印刷物を事務局に送付してもらい、そのうち15枚を無作為抽出して審査する。認証の有効期間は2年。2年ごとに更新審査に合格しない場合は認証取り消しとなる。標準印刷認証と同様に3カ月ごとの定期管理を更新条件とする。
 
認証費用は、標準印刷認証の価格体系を踏襲し、事前審査料10万8000円、本審査料21万6000円、登録料5万4000円の合計37万8000円。2年ごとの更新申請時の審査料は10万8000円。

 

 

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