2017年04月19日

アイワード(札幌市中央区、木野口功会長、奥山敏康社長)は石狩市の石狩工場に最新鋭のハイデルベルグ「スピードマスターXL106–8–P 18K(最高印刷速度毎時1万8000枚、菊全寸のび判8色両面兼用印刷機)を導入しスマートファクトリー化を実現した。

 

同機は国内初導入のdrupa2016モデル。ハイデルベルグが同展で発表したスローガン「シンプリースマート」を具現化し、オフセット印刷の完全自動運転を実現する「プッシュ・トゥ・ストップ」コンセプトに基づき設計された製品。ハイデルベルグ・ジャパン(水野秀也社長)が2016年12月に納入した。

 

4月18日に同工場の見学会を開き、5回にわたり稼働状況を披露。折・綴など製本設備も紹介した。300人を超える見学者が訪れた。
また、アイワードが手伝った300冊の書籍を一堂に展示する「北海道自費出版・記念誌展」、同社の褪色写真復元技術が紹介されたNHKの全国番組「超絶 凄ワザ!」(2017年1月7日)放映コーナーを案内した。

 

5回にわたり日本初導入の人工知能搭載印刷システムXL106-8Pのデモンストレーションを公開した

国内初導入のdrupa2016モデル「スピードマスターXL106–8–P 18K」を公開した


 
アイワードでは、従来から市場にある自動化技術の集積とは異なり、印刷機の完全自動運転技術を実現する「インテリスタート2」を装備する制御コンソール「プリネクトプレスセンターXL2」により、印刷会社が必要とする圧倒的な生産性を実現した。枚葉オフセット印刷機がビジネス全体のデジタル化とも直接つながった。
 
印刷会社全体をネットワークし、プリプレス、印刷、製本を統合管理するハイデルベルグの「プリネクト」とスピードマスターXL106–8–P drupa2016バージョンが接続されたことで、プリネクトによって作成されたジョブチケット(電子作業指示書)に従い、印刷の順序を含めたすべての前準備が自動的に行われ、それが印刷機コンソール、プリネクトプレスセンターXL2にあるディスプレイ「ウォールスクリーンXL」にリストアップされる。
その仕事の順序に従い、印刷機は次々と自動運転を行い、オペレーターがとくに停止指示をしない限り、自動運転を続行する。
 
それがプッシュ・トゥ・ストップというコンセプトである。
 
左から水野秀也社長、木野口功会長、奥山敏康社長

左から水野秀也社長、木野口功会長、奥山敏康社長


 
 

AI搭載のブック印刷専用システム

 

石狩工場XL106-8Pラインの特徴は次のとおり。
 
【印刷品質の管理に関する機構】
①プリネクトプレスセンターXL2
「印刷機の制御機能」と「カラーおよび印刷見当の制御機能」をひとつにしたAI型のステーション。色確認に理想的な照明のもとで、各種パネル操作により安定した印刷運転を実現する。
さらに仕事中のジョブと次のジョブの関連情報を利用して、仕事替えの作業をサポートするオペレータガイダンスシステム「インテリスタート2」が高生産性をサポートする。
 

DSCN5224プリネクトプレスセンターXL2

プリネクトプレスセンターXL2

 

②マルチタッチスクリーン
印刷ユニット単位で、測定したコントロールストリップのベタLabやドットゲインを表示し、基準値に対する色差をグラフ表示する。測定と同時にフィードバックを行う。
③インプレスコントロール2
高生産性をめざす、インライン型の品質管理装置。刷りだし時間の短縮と最高速度を確保しながら、Lab管理の分光光度計により、1枚1枚の印刷状況を連続で監視し、印刷機を停めることなく安定した品質を保証する。
④オートプレートXL2
印刷後にユニット内の洗浄を行いながら、8枚の刷版を同時に自動交換する。このシステムを採用したことにより、前準備時間を大幅に短縮でき、印刷本稼働時間の確保につながっている。
⑤カットスター(巻取紙の自動裁断ユニット)
シート紙とロール紙の両方を利用可能とする。 A巻取紙からB巻取紙まで自由に装着し、版面積に合せて、無段階に裁断、印刷できる。最高スピードでもトラブルの少ない印刷を実現するだけでなく、用紙ロスの低減にも貢献する。
 
【環境対応に関する機構】
⑥クーリングタワー⑦クーリングタワーモニター
クーリングタワーは排熱の除去と熱回収有効な冷却システム。
印刷機の生産性を高め、安定した印刷品質を維持するため、発熱する熱を専用のキャビネットから排出する。
この排熱を回収して、再冷却経路へ送り込む仕組みになっている。
なお、石狩工場は照明にLEDを採用し、省エネルギーとブック印刷専門工場としての環境を整えている。
LEDは印刷物にダメージを与える赤外線や紫外線の放射がほとんどなく、冬場の低温環境でも発光効率が低下しないという。
さらにスプリンクラーによる湿度管理、集中制御による温度管理を徹底している。
 
【紙面検査に関する機構】
⑧ナンバリングシステム
印刷機を通る用紙のすべてにID番号を印刷してから両面の印刷を実施する。高解像度のカメラが捉えた印刷面の不具合をID番号順に登録し、印刷終了後に該当番号の印刷紙を抜き取る方式である。
⑨紙面検査カメラ
XL106-8Pの紙面検査カメラは、もっとも色感度が高いプリズム分光方式の4K(4096bit)カメラを採用している。
⑩紙面検査モニター
検査状況を、該当絵柄と音で表示する。印刷枚数と不具合枚数が瞬時にわかる。データは、サーバーに格納し、トレーサビリティを確保している。
⑪テープインサーター
紙面検査で不具合が発見された該当番号の紙先に付箋を差し込んで、不具合品の特定を自動で行うテープインサーターを印刷機の排紙部に設置してある。
用紙最適化高積紙揃機では、不具合品抜き取り担当者が、品質検査レポートと照合しながら抜き取りをし、紙揃えと除電の整備を同時に行う。

 

 

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