2017年01月28日

「事実に基づくフィクション」。十勝バスは、69年を境に利用者が年々減少、主人公・文吾の入社した98年にはピーク時の40%ほどに落ち込んでいた。いつ倒産してもおかしくなかった。文吾は「バス事業はサービス業だ」との思いを皆と共有しようとするが、うまくいかない。「お客様の目線に立って考える」という姿勢が社内にない。「当たり前」だと思っていたものがない。絶望的だった。愚痴も出る。

 
▼「一緒に働いてくれている人たちのこと、もうちょっと愛せよ。お前は十勝バスで働いている人たちのことを『敵だ』と思ってるだろ。そう思っているうちは何も変わらないよ」。先輩経営者に「おれのいうことを聴け」と土下座の構えまでされて諭され「従業員を愛する」と決意する。愛そうと努めるうちにバスの運転すらできない自分の経営する会社が従業員に支えられていたことに気づく。

 
▼1つのバス停の周辺にある家庭200戸にチラシを配った。従業員の提案だった。乗客が増え始めた。小さな行動が数字になって表れた。隣の停留所でも試みる。結果が出た。別の路線でも取り組む。利用者が増えた。パック商品など次々新しい提案が生まれ、実った。従業員たちの間に“誇り”が芽生え、会社が再生した。

 
(総合法令出版、B6・152ページ、本体価格1200円)
 

※「日本印刷新聞」【話題の本】から

 
 

黄色いバスの奇跡 十勝バスの再生物語

 
 
 
 


 
 

タグ:

PAGE TOP