2017年02月04日

鉄道が危機にみまわれているのは、旅客と貨物の輸送が他の手段に奪われたためではなく、鉄道会社自身がそれらの需要を満たすことを放棄したからである。鉄道は自らを輸送事業と考えるのではなく、鉄道事業と考えてしまったために、自分の顧客を他へ追いやってしまった。なぜ事業の定義を誤ったかというと、輸送を目的と考えずに鉄道を目的と考えてしまったからだ。すなわち顧客中心ではなくて、製品中心であったのだ――

 
▼名高い論文「マーケティング近視眼」を「マネジメント近視眼」と改称し第3章に収める。成長企業とか成長産業といったものはもともと存在しない。戦略目的を取り違えた企業は、必ず衰退する。企業が永続するためには、変化を必然と考えて、それを先取りしなければならない。半世紀も前の警鐘だが、現代でもよく響く。

 
▼「組織は、自己の使命を、製品またはサービスを生産することではなく、顧客をつくり出すことであり、人々に自社とビジネスを行いたいと思わせる事柄を行うことだ」と説き、顧客の獲得と維持という企業の基本目的のために、企業活動のすべてを統合することが「マーケティング」だという。

 
(ダイヤモンド社、A5上製・276ページ、税別2400円)

 

※「日本印刷新聞」【話題の本】から

 
 

マーケティングの革新―未来戦略の新視点

 
 
 
 


 
 

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