2017年02月18日

人口減少社会で、しかもマイナス金利の時代が到来した。投資をすれば、将来の損失につながる世界になった。リスクをとって、生き抜くためには、社内の設備と資金を開放し、人材を縦横無尽に交流させ、失敗に寛容でなければならない。硬直的な組織のまま、目標だけを命じていれば、中間層は下に指示を投げ、最後は現場が追い込まれて、不正に手を染めることになる――。企業のコンプライアンス(法令遵守)が厳しく問われる中、規模の別なく処方箋の要る問題を提示している。

 

▼不祥事はほぼすべて組織的な問題に端を発しているとして、第1部では「大企業時代」の終わりを象徴する8つの不祥事を分析する。
①理研 「科学技術」という名のゼネコン②マクドナルド 3万店のハンバーガー工場③代ゼミ 生徒ゼロの大教室④ベネッセ 巨大名簿会社の虚実⑤東洋ゴム 肥大化した「ムラ社会」⑥ロッテ 国家またぐ循環出資⑦三井不動産 マンションの膨張と傾斜⑧化血研 エイズと背徳の20年。

 

▼第2部では失敗の要因となる①肥満化(EIE・長銀・アムウェイ)②迷宮化(そごう・雪印乳業)③官僚化(郵政・道路公団)④ムラ化(武富士・カネボウ)⑤独善化(JR西日本・日本航空)⑥恐竜化(GM)という6つの病の病巣を抉る。

 

(日本経済新聞出版社、B6・300ページ、税別1600円)

 

 

失敗の研究 巨大組織が崩れるとき

 
 
 
 


 
 

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