2015年04月04日

電通総研が3月30日に発表した「女性×働く」調査の結果によると、働き続けている「仕事継続層」は全体の約2割を占め、一度仕事を中断し再開した「仕事中断・再開層」が約4割、仕事を辞めたままの「仕事中止層」が約4割であることが明らかになった。有職女性の9割以上(92.6%)に管理職志向がないことも分かった。

 

電通総研は、 成長戦略の中核として期待されている「女性の活躍推進」に注目し、 「女性×働く」調査を2014年12 月に実施した。この調査は、働いた経験を持つ三大都市圏の20~59 歳女性3,700人を対象に、働き続けること、再び働くこと、辞めることへの意識や実態などについて聞いたもの。

女性がより活躍できる社会を考える上で、特に以下の結果が注目される。

 

1.初就職時から働き続けている女性は約2割にとどまる。現在働いている・いないにかかわらず、働きたいと思っている女性は全体の約8割を占める。

(1) 「仕事継続層」:「仕事中断・再開層」:「仕事中止層」の構成比は、2:4:4。

(2) 働きたいと思っている女性は、全体の約8割。

(3) 今後も勤務継続意向がある女性は、平均 57.9 歳まで働き続けたいと思っている。

 

2.働き続けることへの動機づけは、働く前から始まっている。

(4) 「仕事継続層」が初就職時点で何歳まで働き続けたかったかの平均は 43.6 歳と、 「仕 事中断・再開層」の 37.0 歳、「仕事中止層」の 33.3 歳に比べて高く、働き続けている女性は初めから「より長く働きたい」と考えている。

(5) 働くことに関して、約半数(49.2%)が「母親」の影響を受けている。

(6) 自分の「母親」は、 「仕事を続けるべきだ」という価値観と「働き続けるよりも結婚・ 出産、 家事 ・ 育児を優先すべきだ」 という価値観を合わせ持つと感じており、 女性 (娘)が働く際の価値観に「母親」が矛盾と戸惑いを与えている可能性がある。

 

3.働き続けている女性は、周りをうまく巻き込んでいる。

(7)働きながら子育てをしている「仕事継続層」の周囲には、配偶者・親などの家族、上 司・同僚など、「仕事中断・再開層」より多くの「力になってくれる人」がいる。

(8)「イクボス」の認知率は約2割にとどまるが、 「イクボス」がいると働きやすくなると捉えている人は約6割に上る。

 

4.「私」に合うロールモデルがない。管理職を目指すだけでない、多様な選択肢が欲 しい。

(9) 女性が希望する雇用形態・勤務形態は人によって異なるが、 個人の中でもライフステー ジの変化とともに変わっていく。

(10)働いている女性でも、9 割以上(92.6%)が非管理職志向。また、過半数はロールモデルを欲しいと思っていない。

(11)「2030」(政府による指導的地位に占める女性の割合の数値目標)の認知率は 44.5% にとどまる。また、女性管理職が増えるだけでは女性全体が働きやすくなるわけでは ない、と捉えている人が多い。

 

5.仕事を辞めたことのある女性の約7割は「退職してよかった」と思っているが、再就職を希望する人が圧倒的に多い。 再就職時は、 キャリアよりも家庭の事情を重視。

(12)仕事を辞めたことのある女性の約7割(69.2%)は「退職してよかった」と思っているが、そのうち約半数(48.5%)は仕事を再開し、仕事を再開していない「中止層」 でも約7割(68.2%)は「今後働きたい」と思っている。

(13)再就職時は「自分の経験やキャリアをいかせるか」(13.5%)よりも、「勤務場所」(64.6%) 、「勤務時間」 (63.4%)、「雇用形態」(47.4%) 、「勤務日数」(45.0%)などを重視しており、家庭の事情を優先させていることがうかがえる。

 

電通総研は、女性が働きやすい社会や環境を考えることは、男性を含めたこれから の日本人の働き方やライフデザイン、企業のあり方のヒントになるのではないかとしている。

 

◎イクボス 部下・スタッフのワークライフバランスを 考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司(経営者・管理職)。

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