2017年03月18日

熨斗紙、祝儀袋や結納品などにその姿の一部が残っている折形(おりがた)を暮らしに生かす本。折形とは日本で古来行われてきた礼法の一つである。贈るものを目的別に和紙で包む方式と、儀式などに用いる装飾折紙を総称して折形礼法と呼ぶ。室町時代に武家の礼法の一部として確立した。

 

▼弔事以外では向かって左から折り始めて、右側が上になるように右前に折るのが折形の基本になる。天地の重ね方は、慶事では先に天から折ってから、地を折り重ねる。弔事では地から折り上げてから、天を折り下げる。皺のある檀紙、厚手の奉書(引き合わせ)、薄手の奉書(杉原)、のり入れ奉書、半紙、懐紙など相手に応じて紙も使い分ける。

 

▼「季節の折形」「慶事・弔事の折形」「御礼・日常の折形」「折形の歴史と基本」の4章構成。入学祝い包み、残菓包み、万葉包みなど伝統的な折形から身の回りにある紙を生かしたモダンなものまで、紙と折りの美を紹介する。重要なことは、複雑な形や技ではなく、贈る相手に見えないところで礼を尽くすこと、自分の時間を惜しみなく相手のために使うこと、相手を思う気持ちを包んで渡すことであると説く。
 
(PHP研究所、103ページ、Kindle版1200円)

 

※「日本印刷新聞」【話題の本】から

 

 


暮らしに使える「折形」の本
 
 
 
 

 

 

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