2017年02月16日

ジクス㈱(本社・東京都板橋区、高原亮介社長)は、デジタル印刷用の印刷品質およびデータ検査装置「Theory」を開発した。

この「Theory」はバリアブル印刷された1枚1枚異なる内容の出力物にも対応する印刷検査システムで、シリアルナンバーやバーコードだけではなく画像を差し替えたものであっても1台のカメラで全面検査できる世界初のシステムとなる。

2月8日から10日まで東京・豊島のサンシャインシティで開催されたpage2017の㈱グーフ(本社・東京都港区)のブースで、このシステムを紹介した。

 

Theory

Theory

「Theory」は、従来から同社がオフセット印刷機用に展開していた印刷品質検査装置「Lab-vision」が持つ紙面検査機能を、デジタル印刷機特有のバリアブル画像にも対応させたもの。

多面付けされたOCRやQRコードのデコード照合も同時に行うことができ、これからのデジタル印刷における品質保証ニーズをカバーした品質検査システムとなる。

単に検査や照合を行うセンサーとは概念が異なり、グーフ社が提供するプリント生産最適化支援ツール「PC OneFlow」のコンポーネントとして有機的に機能し、印刷物上で発見した欠陥情報からリカバリー印刷データを生成するための検査情報をフィードバックする機能によって、品質保証のクローズドループが実現できる。

 

「Theory」は、デジタル印刷機の排紙トレーの部分に設置して排出された印刷物をカメラで検査するもので、カメラで検査する点についてはオフセット印刷機用と同じ。

バリアブル印刷に対応する具体的な流れとしては、▽「PC OneFlow」の面付けモジュール「Impostrip」から、面付け済みPDFのデータと印刷順のデータを前もって受け取る、▽「Impostrip」でコンテンツ内容をデータ化したダイナミックバーコードを自動生成し、印刷余白部にそれを印刷、▽排出された印刷物とダイナミックバーコードをカメラで読むことによって面付け済みPDFデータと紙面を照合し、その差異を検知--する。

ここで画像に問題がある印刷物を検知した場合、ダイナミックバーコードの番号を上流工程に返せるので、そのページを再び生成して印刷し直すことが可能。

これにより、デジタル/バリアブル印刷フローのフルオートメーション化を図ることができる。

 

一般的にPDFなどのデジタルデータと紙面に印刷された印刷物とを比較する場合、データと紙面との色や輝度の違いがあり検査が困難と言われているが、「Theory」では独自のプロファイル機能によりこの問題を解決し、精度の高いデータ/紙媒体の比較検査を実現している。

またOCRやバーコードなどのデコードと比べて膨大なデータ処理となる印刷画像の検査は、最大1万枚のすべて異なる可変画像をリアルタイムで処理することができる超高速の画像処理エンジンを開発することで実現している。

検査の対応速度は現在市場で一般的に流通しているPOD機の速度にあわせて、現在は毎分約100枚。

紙面サイズはB2判までで連帳/枚葉のどちらにも対応可能。

今後、POD機の速度や判サイズ向上に合わせ、「Theory」の処理能力も拡張させていく方針。

 

高原社長

高原社長

「Theory」の開発にあたって同社の高原社長は「固定画像を印刷している場合、印刷物に問題を検知したとしても、多目に刷って検知したものを抜けば納品することができる。しかし、デジタル/バリアブル印刷では同じ画像を印刷し続けるわけではないので、もし問題を検知した場合、その印刷物を再び刷るための作業がとても面倒になる。一方、この“Theory”では、1枚1枚異なる内容のバーコード、シリアルナンバー、画像の検査ができる上、問題があれば上流工程にフィードバックしてそのページだけを再び生成して印刷できるので、デジタル/バリアブル印刷の完全自動化のフローを構築することができる」と述べている。

 

また、「Theory」の機能を統合する「PC OneFlow」は、ECサイトから受注した大量のジョブを、用紙の銘柄やサイズ、出荷日、コンテンツの内容など、設定に応じて同じ属性のジョブにまとめ直すことで、コスト効率・生産効率が良くなるようにグルーピング・スケジューリングをするシステム。

ECサイトからデジタル印刷機のDFEにいたるまでの工程を自動化・橋渡しするものとなる。

 

 

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