日本印刷産業連合会は、1月17日の午前と午後の二回、東京・大田区の光写真印刷㈱(惟村唯博社長)で、「VOC警報器」の見学会を開催し、午前13人、午後15人の参加者を集めた。
今回の見学会は、オフセット印刷工場における有機溶剤などによる健康障害防止のために、同連合会と新コスモス電機㈱(本社・大阪府大阪市)が共同開発した「VOC警報器XH―981G」の普及促進を図るため、同警報器を導入した光写真印刷の運用状況を学ぶためのもの。
「VOC警報器XH―981G」は、印刷機やインキドクター、廃ウエス容器などから放散する揮発性有機化合物(VOC)を、超高感度センサーで監視し、VOC濃度が一定のレベルを超えるとランプと音声メッセージで知らせる。さらに同警報器は、幅70ミリ×縦120ミリ×奥行25ミリ、重量約200グラムのコンパクト設計で設置場所を取らないようになっている。
導入した光写真印刷では、3台保有する印刷機ごとに、デリバリー部、印刷ユニット直上、廃VOCや廃ウエスを保管する3箇所に同警報器を設置しているほか、ドクター洗浄スペースにも設置してある。設置効果では、①印刷現場の空気がよくない事の認識②どの作業の時に警報を発するかで、保護マスク着用のタイミングと意識向上③どのような作業時にVOCが発生するかがわかるようになる「VOCの見える化」が図られるようになった――などがあったという。
同警報器は、VOCの発生源のほとんどが洗浄剤であることから、基準ガスとして「ノナン」を採用、「ノナン」の許容濃度である200ppmを超えた場合警報がなるように設定されている。
惟村社長の話「住宅に囲まれた工場であるため、これまで数々の有機溶剤対策を行っていたのだが、目に見えるものではないので現場の中で見える化するために、昨年から設置した。実際に設置して、これまで自分たちが行ってきた対策が正しかったというのがわかるようになり、古い工場でも新しい工場と同じような職場環境にできた。
2017年01月17日
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