2017年01月12日

神戸大学医学部附属病院、アインホールディングスおよび大日本印刷は、在宅医療を受けている患者の服薬状況を客観的に確認できる「服薬管理カレンダー」の開発と、本カレンダーを用いたエビデンスの構築を目的とする実証試験を開始する。

 

近年、生活者の高齢化に伴い在宅医療が推進されており、その患者数は今後さらに増加する見込みだ。この在宅医療を含む外来治療では、薬による治療で重要となる服用状況の正確な把握について、患者の自己申告や訪問時の事後確認といった不確実な情報に頼らざるを得ない。その結果、誤った服用情報に基づいて不必要な薬を追加したり、不要な残薬が発生していると考えられる。
 
そこで3者は共同で、在宅医療で現在使われている「お薬カレンダー」の形態を変えず、より客観的な服用状況の確認ができる「服薬管理カレンダー」を開発し、正確な情報を得られる環境を構築する。
 
今回プロトタイプが完成し、3者共同で、アイン薬局夕張店(北海道夕張市)で訪問薬剤管理指導を行っている患者10人を対象に、2017年1月~3月の期間で実証試験を行い、検証結果(エビデンス)を蓄積して、より使いやすい服薬管理カレンダーの開発につなげていく。

 

服薬管理カレンダーは、患者の生活行動を可視化し、医療従事者が診断や処方、指導に活かせるシステム「DNPモニタリングシステム Your Manager」を活用している。
 
服薬管理カレンダーには、曜日ごとに朝・昼・夕食後、就寝前の4つのポケットがあり、各ポケットに1回服用分の薬が袋に入って1週間分格納されている。カレンダーの裏面に回路を印刷して各ポケットと電子モジュールの端子をつないでおり、在宅医療を受けている患者がそのポケットから薬の入った袋を取り出すと、取り出したポケットの位置と日時が記録される。このカレンダーにNFCが搭載されたスマートフォンなどをかざすと、記録された情報を読み取り、スマートフォンの画面に服薬情報として表示する。

 

 

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神戸大学の薬剤部と患者支援センターは、システム評価およびエビデンス構築のための研究計画の立案と解析を担当し、アインHDは実証試験の実施、DNPは服薬管理カレンダーの作成および関連システムの構築と改修を担当する。

 
本研究を通じて作成する服薬管理カレンダーは、活用されて初めて役に立つものであり、本カレンダーの普及に向けて、製品化と販売、供給体制の整備を行っていく予定。

 

 

NFC(Near Field Communication):短距離無線通信の国際標準規格。

 

 

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