2016年12月08日

 

調査結果について、石井啓太市場調査委員長が報告

調査結果について、石井啓太市場調査委員長が報告

日本フォーム印刷工業連合会(小谷達雄会長)は会員企業に対し、市場調査に関するアンケートを実施した。その結果、売上高は昨年とほとんど変わらないものの、経常利益の減少が抑えられた状況となった。売上のマイナス要因は価格競争、IT導入・ペーパーレス化などが上位で、将来を見据え長期的視野に立った対応を迫られているといえる。

 

10月25日、東京・新富の日本印刷会館で開かれた「市場アンケート調査報告セミナー」と、発刊された『2016年度版フォーム印刷業界の現状と課題に関する調査報告書』をもとに、フォーム業界の実情を探った。

 
セミナーでは調査結果について、石井啓太市場調査委員長(共同印刷㈱)が報告。

 
2014年度から2015年度の売上高の推移では、10%以上20%未満の増加が6・7%(前年7・0%)、±10%未満が80・0%(前年77・2%)、10%以上20%未満の減少が13・3%(前年15・8%)となった。
経常利益の推移では、20%以上の増加が10・2%(前年8・8%)、10%以上20%未満の増加が8・5%(前年7・0%)、±10%未満が55・9%(前年56・1%)、10%以上20%未満の減少が18・6%(前年10・5%)、20%以上減少が6・8%(前年17・5%)となった。

 
石井委員長は、「20%以上の減少が大幅に抑えられた結果となり、収益性向上の取り組みが結果となって現れはじめたのではないか」と分析。

 
商品群別売上高の推移では、±10%未満が65・0%(前年61・4%)、10%以上20%未満の減少が25・0%(前年26・3%)という結果になり、印刷仕事の主となるフォーム印刷分野では依然として厳しい市場環境がうかがえる。

 
一方で、フォーム印刷のうち、DPS(情報処理関連分野)用フォームについては、10%以上20%未満の増加が20・7%(前年12・5%)、±10%未満が56・9%(前年51・8%)となり、DPS用のフォームに関しては売上高増加とする企業の割合が高い傾向が見える。

 
また、BPO(外部委託業務)分野の売上高は、BPOに取り組んでいると回答した企業が増加する傾向にあり、事業領域の広がりが見て取れるが、昨年と同様、±10%未満が41・8%(前年20・8%)と回答する企業が多いなど、売上高はほとんど変わらない。

 
売上高に影響を与えたマイナス要因(複数回答可)は、価格競争が最も多く、IT導入・ペーパーレス化なども60%以上の企業が回答を寄せた。これらの傾向は来年度も継続すると考えられる。世の中の動きに各企業がどのように対応していくかが課題となる。

 
現在抱えている課題では、営業力・スキルアップが71・7%(前年71・9%)と依然としてトップ。また生産効率の向上が68・3%(前年47・4%)、人手不足が30・0%(前年19・3%)と大幅に増加するなど、新たな傾向も。

 
石井委員長は「現在の人手不足を解消するためには生産効率の向上、とくに省人化に向けた取り組みが必要」と分析した。

 

 

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