2016年11月25日

(一社)日本UNEP協会(代表理事=鈴木基之東大名誉教授)は11月22日、東京・神宮前の国連大学ウ・タント国際会議場で「日本UNEPフォーラム2016~水と森林の今後を考える~」を開いた。国連大学サステイナビリティ高等研究所(UNU‐IAS)が共催した。国連の環境分野における中核機関として国際的なリーダーシップをとるUNEP(国連環境計画)の活動について理解を深め、日本の企業・団体・市民との架け橋となる公開フォーラムで昨年に続き2回目の開催。約250人が参加した。

 

 

水と森林の今後を考えたUNEPフォーラム2016

水と森林の今後を考えたUNEPフォーラム2016

 

鈴木代表理事あいさつのあと、武井俊輔外務大臣政務官、梶原成元地球環境審議官、沖大幹国連大学上級副学長らがあいさつ。

 

アレクサンダー・ユラスUNEP市民社会課課長がビデオで要旨次のとおり開会メッセージを述べた。

 

「本日のフォーラムは、専門家や市民に対して、環境と持続可能な開発の重要性を具体的に示し、2030年アジェンダと持続可能な開発目標(SDGs)の実施状況および将来の課題について議論する重要な機会を提供している。2030年アジェンダおよびSDGsの両者を達成するためには、種々のレベルの各種の団体や機関のパートナーシップが必要である。これらの団体等には、政府、民間セクターやNGOsから、日本UNEP協会のような機関までが含まれる。UNEPは、アジア太平洋地域で環境保全に関する先駆け、リーダーとしての重要な役割を持つ日本の各種の活動主体と協力していくことを期待している。UNEPからは、とくにバンコクのUNEP地域事務所および大阪の国際環境技術センター(IETC)が重要な役割を果たす」

 

CSRからCGR(コーポレート・グローバル・レスポンシビリティ)へ

 

講演では、鈴木代表理事が「水と人間活動」をテーマに講演し、水は量ではなく使い方がポイントであると示し、今後、「CSRからCGR(コーポレート・グローバル・レスポンシビリティ)へ、企業の社会的責任の一つの在り方として、地球環境に対する責任を果たすことが重要となる」と指摘した。

 

武内和彦UNU‐IAS上級客員教授/東大国際高等研究所サステイナビリティ学連携研究機構(IR3S)機構長・教授は「自然共生社会の実現を目指して~人がつなぐ森里川海」をテーマに講演した。

 

宮内淳日本UNEP協会事務局長は①フォーラムの定期的開催②機関誌「Our Planet」日本語版編集・発行③環境講座の開催・企業会員への講師派遣④UNEPロゴマーク事業の展開など協会活動を紹介した。

 

パネルディスカッションは「水と森林」をテーマに開かれた。左から鈴木基之、饗場崇夫、椎名武伸、武内和彦、平石尹彦の各氏

パネルディスカッションは「水と森林」をテーマに開かれた。左から鈴木基之、饗場崇夫、椎名武伸、武内和彦、平石尹彦の各氏

 

鈴木代表理事をモデレーターに行ったパネルディスカッション「水と森林」では、饗場崇夫トヨタ自動車環境部担当部長、椎名武伸サントリーホールディングスコーポレートコミュニケーション本部企画部長、武内上級客員教授、平石尹彦日本UNEP協会理事・地球環境戦略研究機関(IGES)参与が登壇し、「トヨタ環境チャレンジ2050」「サントリー環境ビジョン2050」などを巡って討議した。

 

環境チャレンジ2050は、「ゼロの世界」にとどまらない「プラスの世界」を目指すための次の6つのチャレンジ。
①新車CO2ゼロチャレンジ②ライフサイクルCO2ゼロチャレンジ③工場CO2ゼロチャレンジ④水環境インパクト最小化チャレンジ⑤循環型社会・システム構築チャレンジ⑥人と自然が共生する未来づくりへのチャレンジ。

 

環境ビジョン2050は、「自然環境の保全・再生」「環境負荷低減」を柱に、持続可能な地球環境を次代へ引き渡すことを目的に取り組む次の2つに挑戦する。
①自然保護のグローバルトップランナー=主要な事業展開国における自然環境保全・再生への取り組み②グローバルでの環境負荷半減=事業活動における環境負荷(自社工場での水使用、バリューチェーン全体のCO2排出)を2050年までに半減。

 

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