2016年11月21日

日本アグフア・ゲバルト㈱(本社・東京都品川区、松石浩行社長)は11月9日、東京・板橋の㈱平河工業社(本社・東京都新宿区、和田和二社長)の小竹事業所で、「HIRAKAWA Super High Vision Printingへの道~熱血プロジェクトが現場を変える~」と題した速乾印刷実演セミナーを、約50人の来場者を集めて開催した。

このイベントでは、アグフア社製の現像レスCTPプレート「アズーラTS」を活用して通常の油性インキによる速乾印刷を平成24年から展開してきた平河工業社が、その技術をさらなる高みへと到達させ、かつXMスクリーニング「スブリマ」による340線の高精細印刷にも対応できるようになったようすを実演で披露するとともに、それを実現するために立ち上げた全社的な従業員参加型プロジェクトの経緯や詳細についての講演を開講した。

 

和田常務

和田常務

冒頭、あいさつに立った平河工業社の和田有史常務は、「ある印刷会社の経営者の方から、“13回目のヒラカワ内覧会で速乾印刷を見てとても素晴らしいと感じたので、14回目のヒラカワ内覧会に工場長を連れて再訪したが、13回目の方がレベルが高かった”というご指摘を頂いた。このようなご指摘は大変ありがたいもので、これをきっかけとして猛省し、停滞の原因を追究するとともにさらなる進化を遂げるべく社内で新規プロジェクトを立ち上げた。また、速乾印刷を手掛けているほかの印刷会社の見学をさせて頂いた際、当社よりもすぐれた取り組みをしている点を多々発見したことも刺激となった」と紹介した。

 

このプロジェクトでは、▽使用資材の見直し、▽これまでは多色機のみでの取り組みだったものを単色機やモルトン機も含めた全事業所のすべての印刷機での徹底的なメンテナンス作業の実施し、湿し水量を絞れる速乾印刷技術を再構築、▽これまでは印刷オペレーターが空いた時間を見て行っていた印刷機のメンテナンス作業を、毎週月曜日の朝に1時間、全員で行うことをルーティーン化、▽全印刷機のメンテナンス法の周知や特徴の把握、稼働実績データ収集をしやすくする方策の立案と実施--をはじめとした施策を展開し、印刷品質と生産性を向上させ、顧客に喜んでもらえる印刷製品を常に提供できるように現場力を高めた。

その結果、色合わせ能率が83%、本刷り能率が12%向上し、全体の生産性では29%向上。

印刷事故についても半年で大幅に減少し、今年10月期は0件になったと説明した。

 

さらに、印刷機を徹底的にメンテナンスすることで安定性と信頼性が増したことから高精細印刷の取り組みを加速させた。

現像レスプレートなのでシャープな網点形成と安定したインキ転移性が得られるので、網点とびやトーンジャンプが起きにくくなることから、写真品質に迫る再現力を持つ340線での印刷ができる体制を整えた。

アグフア社製の印刷がしやすいXMスクリーニング「スブリマ」を活用したこの技術品質は、「HIRAKAWA Super High Vision Printing」と銘打ち展開している。

 

 

印刷実演のようす

印刷実演のようす

速乾印刷の実演では、ハイデルベルグ社製菊全判両面兼用8色印刷機を使い、速乾インキではなく通常の油性インキで、マットコート紙およびコート紙への片面4色印刷を行った。

プリプレス側から送られてきたデータを基に、オペレーターがインキキーをまったく触らずに印刷を開始し、刷り出し後すぐに色出しができていることを紹介し、本刷りを開始。

1つ目のジョブでは、マットコート紙に最大部で320%になる重たい絵柄のポスターを毎時1万1000回転で印刷し、刷了から10分後に絵柄部を断裁機で断裁。

2㌧のクランプ圧をかけても印刷物に裏付きがないところを示した。

 

2つ目のジョブでは、毎時1万1000回転で、175線とXMスクリーニング「スブリマ」による340線を使い、線数の異なる絵柄を並べて同時に印刷した。

175線と高精細の印刷では色調を合わせるのは難しいが、精度の高いCMSを確立しているため色調が変わらず、写真品質に迫る「HIRAKAWA Super High Vision Printing」の再現力をアピールした。

 

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