2016年11月04日

大日本印刷(DNP)グループと日本ユニシスは、ボイジャーの協力を得て開発した「クラウド型電子図書館サービス」を、日本電子図書館サービス(JDLS)が提供する電子図書館サービス「LibrariE(ライブラリエ)」へ、11月からライセンス提供する。

 

 

このサービスは、パソコンやスマートフォン、タブレット端末で利用できる電子図書館システムをクラウド型で提供するもので、視覚障害者向けに読み上げ機能も備えている。今回、読み上げの速度や音量の調整などができる機能を追加し、利便性を高めた。
 

電子書籍の貸し出しサービス広がる

 

地方自治体の図書館を中心に今、電子書籍を貸し出す電子図書館サービスが広がっている。このサービスは、図書館に足を運びにくい生活者も24時間利用できるほか、音声読み上げ機能によって、視覚障害者や高齢により視力が低下している生活者にも読書を楽しむ機会を提供する。
 

DNPは、日本ユニシス、DNPグループの図書館流通センター(TRC)および丸善雄松堂と共同開発したクラウド型電子図書館サービスを2013年から提供しており、2016年10月現在、公共・大学あわせて約50の自治体・大学で利用されている。2016年5月からは、ボイジャーの協力のもと、テキストの読み上げ機能や、声に出した言葉を検索できる機能などを追加し、視覚障害者が独力でも読書を楽しめる環境を提供している。
 

またJDLSは、電子書籍を閲覧できる回数や期間に制限を設けるなど、著作権者の利益に配慮しつつ、新刊本やベストセラーといった生活者に人気の高いコンテンツの導入を進めるなど、電子図書館の構築と利用促進を支援するサービスとして「LibrariE」を提供している。今回DNPは、クラウド型電子図書館サービスを「LibrariE」の仕様にあわせてカスタマイズして、ライセンス提供する。

 

なお、DNPとJDLSは2016年10月に資本提携した。JDLSは、KADOKAWA、講談社など、国内の多くの出版社から電子書籍の提供を受けており、今後DNPとJDLSとの連携を深めて、公共や大学の図書館などへの電子図書館サービスの普及を加速させていく。

 

電子図書館システムをクラウド型で提供

 

パソコンやスマートフォン、タブレット端末で、インターネットを通じて、電子書籍の検索・貸出・閲覧・返却ができる電子図書館システムをクラウド型で提供するサービス。
 

Windows/Mac OS搭載のパソコン、Android/iOS搭載のスマートフォンおよびタブレット端末に幅広く対応しており、生活者が使い慣れた電子機器で電子図書館を利用できる。また、専用のアプリやソフトウエアのインストールは不要のため、手軽に利用できる。
 

視覚障害者や漢字等を学習中の子どもも読書を楽しめるよう、読み上げ機能を搭載した「テキスト版サイト(視覚障害者向け利用支援サイト)」を提供する。また、検索したい言葉を読み上げるだけで検索できる機能によって、読みたい本を探すことができる。
 

今回、「テキスト版サイト」のビューワに、細かなページ送り・戻し機能、音声読み上げ中のページ送り・戻し機能、しおり機能、読み上げ速度や音量を調整する機能、ページジャンプ機能を追加し、利便性をさらに高めた。
 

文字のサイズや色、背景の色を変更できるなど、高齢者をはじめとした読書困難者のアクセシビリティ(JIS X8341に準拠)に配慮したWebサイト設計となっている。
 

同サービスでは、文芸・ビジネス・言語学習等の分野や専門書を中心に、出版社から利用許諾を得た約4万タイトル(2016年10月現在)の電子書籍が利用できる。今後、JDLSが強みを持つ新刊本やライトノベルなどを加え、ラインアップを拡充していく。

 

図書館が独自に所蔵する郷土資料や地方自治体の広報誌などを電子化して電子図書館で貸し出すことも可能。電子化についてはDNPグループでも対応可能。

 
DNPグループと日本ユニシス、ボイジャーは今後も、生活者や図書館の要望をもとに、クラウド型電子図書館サービスの機能を拡充してく。2018年度までの累計で、200自治体へのクラウド型電子図書館サービスの新規導入を行い、30億円の売上を目指す。

 

 

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