2016年10月25日

福島県では初の開催

福島県では初の開催となる

全日本印刷工業組合連合会・東北地区印刷協議会・福島県印刷工業組合主催の「2016全日本印刷文化典ふくしま大会」が、10月21、22の2日間、福島県郡山市のホテルハマツで、「みのりの文化~印刷業界の豊穣なる大地を求めて~」をテーマに開かれ、全国から組合員、来賓、関連業者ら700人超が参加した。

東北地区での開催は14年ぶり6回目、福島県では初となる今回の文化典では21日に記念式典、全印工連メッセージ、記念講演会、記念パーティー、22日には全印工連理事長会、全国事務局研修会、全青協各県青年会代表者会議、全印工連フォーラム、エクスカーションが行われ、大会を通じて中小印刷業界の団結と協調を確認した。なお、2018全日本印刷文化典高知大会は平成30年10月5・6の2日間、高知市鷹匠町の三翠園で開催する。

 

 

 

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藤井東北地協会長

メインの記念式典は21日午後1時30分から、藤井治夫東北地区印刷協議会会長が「東日本大震災から5年7カ月が過ぎた。被災した沿岸部の町、そして福島県におかれては復興にこれからも時間がかかると思っているが、皆で頑張っているところである。また、震災後、全国の仲間から温かいお言葉と多大なご支援をいただいたことを改めてお礼申し上げたい。それでは、ただいまより2016全日本印刷文化典ふくくしま大会を開会いたします」と開会宣言を述べて始まった。

 

 

 

 

佐久間委員長

佐久間委員長

国歌斉唱ののち、開催工組を代表して佐久間信幸ふくしま大会委員長・福島県印工組理事長が「東日本大震災のおりには全国の多くの皆様から励ましのお言葉やご支援をいただき本当にありがとうございました。おかげさまで文化典を開催するところまでこぎつけてきた。この文化典はその時の皆様からの温かい心に少しでも恩返ししたいという福島と東北の思いを一つにした文化典である。また、福島はまだまだ風評被害で苦しんでいる。福島の安心・安全を皆様に少しでもわかっていただきたい、そんな思いもある。文化典の合間に皆様のご自身の目で福島の安心・安全を感じていただければ幸いである。どうぞ、福島、東北をご堪能ください」と歓迎の言葉を述べた。

 

 

 

臼田会長

臼田会長

続いて、臼田真人全印工連会長が次の通り式辞を述べた。
「本大会が日本の印刷業界のさらなる団結と協調を確認する貴重な場となることを期待している。
全印工連では本年5月に発表した『全印工連2025計画 新しい印刷産業へのリ・デザイン』を軸として、全国組合員企業の経営の安定ならびに持続的な成長・発展を期して、諸事業に取り組んでいるところである。
今大会のテーマである『みのり』をより大きく、確実なものとするため、全印工連は『業態変革』から『2025計画』へと提言を続けている。今大会においても2025計画の中心となる、業界として持続的な成長・発展を目指すための戦略を皆様にお示しし、全印工連の進める『志』あふれる印刷産業に進むための大会になることを確信している。
印刷産業は印刷物製造の範囲を超えて、お客様の『伝えたい』や『思い』を最適なカタチに変える情報コミュニケーション産業となっている。人々を、社会を、より一層力強く結びつける産業が印刷産業である。本文化典を機に、これからも情報コミュニケーション産業としての気概と、多くの人々や社会に夢と潤いを与えることのできる印刷産業人としての誇りを再確認し、印刷産業の素晴らしさを幅広くアピールする機会にしていただければ幸いである」

 
来賓紹介ののち、代表して世耕弘成経済産業大臣(田川和幸経済産業省東北経済産業局長が代読)と品川萬里郡山市長が祝辞を述べた。田川局長は「全印工連2025計画では、地方創生のリーダーシップの発揮などが提言されており、まさに時期を得たテーマだと思う。皆様が本計画へ果敢に取り組まれることで印刷産業へのさらなる理解と信頼の醸成につながり、地域経済の持続可能な成長と発展が実現されることを期待している」との世耕大臣の祝辞を紹介した。

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3名を功労者顕彰として表彰

表彰に移り、平成28年度全印工連印刷産業発達功労者顕彰の髙井昭弘(プリ・テック㈱取締役相談役、全印工連相談役)・喜瀬清(㈱ユニバーサルポスト代表取締役社長、全印工連参与、広島県印工組理事顧問)・花崎博己(大東印刷工芸㈱代表取締役社長、東印工組参与理事)の3氏に臼田会長から顕彰状が贈られたのをはじめ、組合功労者顕彰57氏を代表して志藤弘明(三洋印刷㈱代表取締役社長、福島県印工組常任理事)・水落充(㈱甲南堂印刷、兵庫県印工組理事長)、優良従業員表彰75氏を代表して勤続37年の佐野正昭(㈱タカヨシ)の各氏を表彰した。

 

 

 

 

これに対し、受賞者を代表して髙井昭弘氏が「50年余り印刷業界に携わり、生涯、印刷という仕事に巡り合えて大変幸せだったとつくづく感じている。36歳で創業した時にはがむしゃらに仕事をしておりとてもこのような賞を頂戴できるとは思っていなかったが、途中から自分だけ儲かっていても同業者全体がよくならないと業界も自社もよくならないと感じるようになった。それから組合の役職を務めるようになり、私なりに一生懸命務めてきた結果が受賞につながったと思っている」と謝辞を述べた。

 
このあと、福島県印工組の渡辺泰子氏(福島カラー印刷㈱)が印刷文化典ふくしま宣言(後掲)を発表し、賛同の拍手をもって採択した。伊東邦彦福島県印工組副理事長が閉会の辞を述べて記念式典を終了した。

 
午後2時45分から行われた全印工連メッセージでは、臼田会長が5月に発表した『全印工連2025計画 新しい印刷産業へのリ・デザイン』ついて説明した。3時30分からの記念講演会では、小泉武夫東京農業大学名誉教授が「発酵がもたらす福島の復興」をテーマに講演した。

 

次回は2018高知大会

 

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次回の文化典は2年後、高知県で開催

記念パーティーは午後6時30分から会津白虎剣士会の祝舞で始まった。佐久間大会委員長による歓迎の言葉、来賓の内堀雅雄福島県副知事のあいさつ(畠利行副知事代読)、鏡開きののち、小森善治㈱小森コーポレーション代表取締役会長兼最高経営責任者の音頭で乾杯し開宴した。

 
次期開催地代表あいさつでは、四国地区協と高知県印工組メンバーが横断幕を持って登壇。酒井陽典高知県印工組理事長が「ふくしま大会で思いを強くされたこれからの『みのり』。高知大会ではそのことをベースに印刷の未来を、印刷産業の未来を語り合い、思いを共有できる場になるように大会の準備を進めている。四国4県の理事長、関係者が心を込めて、全国各地から参加される皆様を精一杯おもてなししたい。毎年高知市で開催される『土佐のおきゃく』のように、美味しい鰹を肴に、楽しいお酒で友情の輪を大きくしよう。四国、土佐の高知でお会いしましょう」と2年後の再会を呼びかけた。

坂本敬亮ふくしま大会実行委員長の閉宴の言葉で終了した。

 

22日午前9時15分から行われた全印工連フォーラムでは、各委員会の平成28・29年度推進事業のプレゼンテーションを行い、今後の全印工連の進むべき方向性について理解を求めた。
午後から行われた「フクシマ」の現状視察ツアー(半日コース)には約20人が参加。東京電力福島第一原子力発電所周辺地域を視察した。

 
【印刷文化典ふくしま宣言】(原文)
我々印刷産業にはもともと文化があります。大袈裟かもしれませんが、有史以来、百万塔陀羅尼以来、聖書以来。残すこと、伝えること、広めること、包み込むことの重要性を知っているDNAがあります。謂わば、印刷は人類の知的欲求の大地に深く根ざした産業であります。
しかし、大量複製を本分としてきた近代の我々にとっては、これからの情報技術の更なる発展を想像すれば、かつて無い程の大きな岐路に立たされていると皆が感じているはずです。改めて、印刷産業が持つ多様性を発揮しなければならない時が来ているのは間違いありません。
多様性を認めることはまず第一に多様性を知ることから始まります。それは様々なメディアから見聞きすること以上に、自分自身がその時その場にいることが具現化の一歩となり得ると考えられます。
生産物という結果にとらわれず、顧客との信頼の上で構築してきた印刷産業が持つ独特の関わり・プロセス・システムを生かして、柔軟に対応する順応性を持って地域社会でその役割を果たすことが、これからの我々に課せられた使命であります。
我々が培ってきた印刷の文化に誇りを持ち、先人達が育ててきた大樹に新たな「みのり」の果実を実らせることをここに宣言いたします。

 

 

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