2016年10月18日

全日本印刷工業組合連合会(臼田真人会長)は、今年度、産業戦略デザイン室が2015年度事業としてまとめた新たな産業成長戦略提言書『全印工連2025計画~新しい印刷産業へのリ・デザイン~』(以下、2025計画)の普及・啓発に取り組んでいく。

 
2025計画は「環境」「地方創生」「女性活躍」「ダイバーシティ」「CSR」の5つの分野とマクロ指標・予測数値を通じて、10年後の印刷産業の姿を描き出すとともに、紙の印刷業という枠にとらわれず、人から人へ情報を伝える「INSATSU」の担い手であることを広く社会に示し、印刷業界の新たな事業領域を定義している。

 
全印工連では、普及・啓発に向け、すでに全組合員に対して同書を配布しているほか、機関誌『日本の印刷』で2号にわたり2025計画の導入編として各項目における印刷業の役割について紹介しているが、10月21・22日の全日本印刷文化典ふくしま大会において、臼田真人全印工連会長が、2025計画について改めて説明し、全国の組合員への普及・啓発に向けて本格的にキックオフする考えだ。

 
前年度、産業戦略デザイン室の委員長を務めた臼田会長は同書の中で発刊の目的と今後の展開について要旨次のように記している。
「2025計画は、私たち印刷産業が今後10年間、どこに目標を置き社会に貢献していくのか、そのために何ができると考えているのか、進むべき方向をテーマごとに各委員会の委員長と執筆担当者の協力により提言書として策定した。前回、前々回の産業成長戦略提言書同様にいずれかのシンクタンクに依頼したものではなく、私たち自身がそれぞれに歳月を費やした研究結果をもとに策定した印刷産業の自主行動目標・計画であり、社会に対して私たちが発信するコミットメントである。組合員相互の情報流通を進めることはもちろん、それぞれの地域で、ぜひステークホルダーの皆さんに対して、自分たちの使命と提供できるソリューションについて熱く語りかけてもらいたい」

 

 

5分野の行動計画示す 環境・地方創生・女性活躍・ダイバーシティ・CSR

 

 

2025計画では、「環境」「地方創生」「女性活躍」「ダイバーシティ」「CSR」の5分野でそれぞれ目標と実行に向けた行動計画が示されている。

 
「環境」ではGP認定制度普及を基軸として、全産業に先駆けて、低炭素社会・循環型省資源社会・VOC排出抑制の実現に寄与するため、GP認定取得率20%(1000工場)を目標として掲げている。

 
「地方創生」では越境リーダーの育成やオープンイノベーションの事例研究、「女性活躍」では出産後の復職率の向上、「ダイバーシティ」では「情報保障」ガイドラインの策定、「CSR」では認定企業の拡大、他組織とのコラボレーションなどを行動計画として掲げている。

 
「第7章=2025年印刷・同関連業のマクロ指標および数値予測印刷業の中期予測」では、2025年の印刷・同関連業界は2013年と比較して、出荷額は28%減の3兆9680兆円、事業所数は31%減の1万8750社、1事業所当たり売上は3%増と予測しており、今後10年でソリューション・プロバイダーへと自社を変革し、顧客や社会に選ばれる企業となった印刷会社は、売上・利益が向上していくとしている。

 
また、終章では「22世紀の印刷人へ」と題し、2100年へ向けたメッセージを喜瀬清氏(広島県印刷工業組合前理事長)、日暮秀一氏(千葉県印刷工業組合前理事長)、藤井治夫氏(宮城県印刷工業組合理事長)の3氏が呼びかけている。

 

 

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