2016年09月06日

富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ㈱の「Eco & Fast Printing」(印刷現場改善支援)は、省資源ソリューションの一環として、印刷機の使用環境や印刷作業を改善し、「資材やエネルギーなどの無駄の削減」「品質の安定化」を実演するもの。冨士印刷㈱(本社・東京都千代田区、秋元裕社長)では、2014年9月から「Eco & Fast Printing」をスタートし、オフセット輪転機で損紙率低減、ガス使用量削減の効果を上げている。7月27日には富士フイルムグローバルグラフィックシステムズが冨士印刷埼玉事業所(埼玉県加須市)で、20人超の参加者を集め「Eco & Fast Printing」技術セミナー&工場見学会を開いた。

 

予防保全で利益が向上

 

秋元裕社長

秋元裕社長

セミナーに先立ち、秋元社長が冨士印刷の概要を説明した。

 

その中で秋元社長は、「設備をメンテナンスしなければ、良い印刷物はできない。FFGSが行っている『Eco & Fast Printing』では、損紙の削減、湿し水の管理などを含めたトータルな水の管理などを教えていただいた。以前から事前の設備保全が肝心であると社員に話していた。事故を起こせば得意先の信頼やカバーの費用などがかかる。それを避けるためには、機械を動かす前に、社員のみんなは最終製品がどのような物になるのかを頭に入れて作業に入ってほしい、そのためにはしっかりとした事前準備をしてほしい。予防保全の方法をしっかりと教えてもらったことで、損紙の削減、品質向上、経費の削減につながり、印刷工程においても利益の向上が図れた。こういった取り組みは各社やられているとは思うが、皆さんに私どもが持っているものをすべて公開するので、それを見ていただき、少しでも各社に持ち帰り、私どもの良いところだけを実践していただきたい」と話した。

 

天野浩常務

天野浩常務

セミナーでは、冨士印刷が取り組んでいる「Eco & Fast Printing」での活動とそれに伴う効果の説明を同社の天野浩常務執行役員が行った。

 

活動は2014年9月から開始され、天野常務執行役員は、メンテナンスの重要性に重点をおいた活動を推進し、それにともなうインキ使用量削減と品質事故の防止のために、湿しローラーの親水処理、インキローラーのグレージング除去、インキ付けローラー、湿しローラーのニップ幅確認などのメンテナンスを繰り返し実施したと説明。メンテナンスでの効果では、印刷用紙の予備率が平均して17%削減されたことなど多くの効果があったと報告した。

 

最適なメンテナンスで現場を強化

 

「Eco & Fast Printing」は、印刷現場改善支援ソリューションであり、「『最適なメンテナンス』がムダをなくし、人を変え、現場を強くする」というテーマのもと、STEP1~6までのメニューをこなすことで、印刷現場の生産効率アップ、損紙の削減、乾燥のガス・電気代削減、ムダなインキの削減、ムダな湿し水の削減、印刷トラブルの減少へとつなげる活動。
1~6まであるSTEPは、①STEP1=セミナー②STEP2=印刷診断③STEP3=報告・課題共有(スタートアップミーティング)④STEP4=実践サポート⑤STEP5=効果確認(フォローアップ・診断ミーティング)⑥STEP6=継続・維持サポート――といった段階を踏んだメニューが組まれている。

 

オフ輪直結のインライン加工が特徴

 

見学会は2班に分かれ、6台のオフセット輪転印刷機が稼働する状況やその中の2台のオフ輪機に直結するインライン加工システム、CTPルームなどを見学した。とくに同社のインライン加工は評価が高く、従来、製本所で行ってきたのり綴じや折りといった加工をオフ輪による高速印刷と同時に行ってしまう方法である。
同社のインライン加工には、ズラシ折りともいうA4インデックス折り、洋4封筒対応のポケットサイズに加工するA6糊綴じ、DM用途で、後加工がいらず豊富な情報を載せることのできるペリパラ糊4P・片観音、個人情報保護を優先した封筒一体型リーフレット、パンフレットにも付属できるセキュリティハガキなど多数のラインアップがある。

 

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