2016年07月01日

パナソニック㈱オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、熱電変換デバイス(ペルチェ素子)搭載の「熱電方式冷却ローラー」を製品化、2016年7月から量産を開始する。業界初という水を使用しない熱電式の冷却ローラーで、水を循環させる配管が不要で冷却システム自体のコンパクト化を実現する。熱電方式のため、水の定期交換や清掃が不要となりメンテナンスにかかる時間と費用の低減を実現する。

 

パナソニック 熱電変換デバイス(ペルチェ素子)搭載の「熱電方式冷却ローラー」

 

商業用印刷機では、両面印刷時の表面印刷後、裏面印刷を行うために、加熱乾燥した用紙を冷却する必要があり、一般に水冷式冷却ローラーが使用されている。水冷式では水の定期交換時の汚水処理、配管引き回しなど設置スペースが必要となるほか、水漏れの恐れもある。

 

今回、単位面積当りの密度を高めた熱電変換素子をローラー内に内蔵することで、優れた冷却性能と熱応答性を実現し、従来の水冷式に対して水を使用しない熱電方式の冷却ローラーを製品化した。

 

商業用印刷機だけでなく、ローラーで温度を管理する工程が必要な温調ローラー搬送設備、工作機械へ利用でき、食品加工機器、ゴム加工機器や、医療関連機器の超精密温調ユニットなどへの展開が可能。

 

特徴は次のとおり。
▽業界初の水を使用しない熱電式の冷却ローラーで、冷却システムのコンパクト化を実現、商業用印刷機などの設置場所の自由度を向上
設置スペース:約40%低減(水冷式で必要な配管や冷却チラーが不要)
▽水の定期交換や清掃が不要で、大幅なメンテナンス時間と費用削減に貢献
メンテナンス時間:約30分 (水冷式では数日間)
▽熱電変換デバイス(ペルチェ素子)搭載で、瞬時の冷却が可能で、冷却設備の立ち上げ、立ち下げ時間の短縮に貢献
冷却の到達時間を1/6に短縮(水冷式約30分→本製品約5分)
熱電変換デバイスは、UV照射器用冷却ユニットへの展開も考えられている。
 

○熱電変換デバイス 熱電変換素子には相反する性能を持った素子P型とN型があり、この2つの素子を交互に配置した構成。電流を印加すると片面の熱が逆面へ移動することで、片面が冷たくなり、逆面が熱くなるデバイス。
○熱電方式冷却ローラー 熱電変換デバイスをローラー内面に複数個配置することで、ローラー外側の熱を内側へ移動させ、ローラー表面を冷却させることができるローラー。

 

 

技術・製品-関連の記事

PAGE TOP