2016年08月22日

光村印刷では、これまで微細加工が難しいとされていたカーボンナノチューブ(CNT)の透明導電膜を、量産に適したウェット方式にて微細パターン加工する技術を開発した(特許取得済み)。

 

技術の特徴はつぎのとおり。

 

・CNT層の下に、CNTの受理と離脱をコントロールする特殊な層(受脱層)を設け、ITOと同様にフォトリソ方式でマスクパターンを形成し、その後非パターン部のCNTを剥離する。
・ITOと同様にフォトリソ方式でパターニングするため細部の再現性に優れ、L/S(ライン/スペース)で20μm/20μm以下の微細な回路も形成可能。
・従来のフォトリソラインが利用でき、新規設備導入はほとんど必要ない。また、パターンを切るために特殊な薬液を必要としない。
・CNT膜は曲げてもクラックが発生しないため、ウェアラブルセンサー等のフレキシブルデバイスの回路として適性が高い他、将来的にはCNT透明導電膜の回路全般に利用できる技術。

 

ディスプレイやタッチセンサーの透明電極として現在一般的に使用されているITO(酸化インジウムスズ)は、レアメタルを使用しているため将来的な安定供給に不安があることや、曲げに弱いことから、フレキシブル用途への適応は難しいとされている。
そのITOの代替となる有力候補として、近年CNTが注目されている。CNTはその優れた電気特性とニュートラルな色合い、また堅牢性・耐薬品性にも優れた素材であり、将来的に安定供給が見込めるため、さらなる特性向上に向けた開発が世界中で進められている。
しかしながら、炭素であるCNTは金属であるITOの様にエッチング出来ず、これまで導電膜をパターニングするのに、加工に時間を要し、焼き飛ばしのため微細加工にも適さないレーザー方式に頼らざるを得ない状況だった。

 

今後ITOの代替材料として、またフレキシブル透明導電膜としてCNTの普及が進んで行く中、ウェアラブルデバイス等のフレキシブル表示媒体等への適用を図りながら、将来的にはCNT回路形成におけるスタンダード技術としていくことを目指す。

 

 

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