2016年08月09日

世界で一番ムダの無い印刷会社をめざして--という理念を掲げる㈱吉田印刷所(本社・新潟県五泉市、吉田和久社長)は日本アグフア・ゲバルト㈱(本社・東京都品川区、松石浩行社長)とともに、吉田印刷所が取り組んでいる「フレッシュプリント」を業界全体に普及・拡大することを目的とする「フレッシュプリントコンソーシアム」を発足させた。

 

「フレッシュプリント」とは、印刷発注者に納めた製品のうち、使われることなく残ってしまい廃棄されてしまう分の印刷物(=ムダ)をなくすべく、吉田印刷所が開発・実践・提唱している印刷手法。

たとえば、ある企業が製品カタログを製作する際、1年間で使用する部数を予測して発注量を決めるが、ロットが大きくなるにしたがって印刷単価も下がり、かつ使用期間の途中で製品カタログを使い切ってしまって欠品することがないよう、たいていの印刷会社は多めの発注を勧める。

しかし1年後、製品カタログの使用期間が過ぎても使われることがないまま残ってしまい、廃棄されることになる印刷物が数多く発生する。

このような捨てられるために生産される印刷物が発生しないよう、これまでは1度で大量印刷・納品していたものを、印刷発注者が欲しいタイミング(年に数回に分割)で印刷・納品することで、印刷発注者側の残部数の管理精度を上げることができるようにしたのが「フレッシュプリント」となる。

またこの手法では、元々は1つのジョブだったものを数回に分割して印刷するので、その都度掲載する内容を新鮮(=フレッシュ)な情報に更新することが可能となることから、印刷物の価値自体を上げることができるようにもなる。

 

この「フレッシュプリント」を展開するには、これまでは大口一括印刷していたものを小口に分割して印刷するので、損紙は分割した回数分出ることになり、また本刷りに入るまでに要する時間も毎回かかることとなるので、損紙数を極小化するオペレーション技術を確立することが必須となる。

そこで吉田印刷所では、印刷機のコンディションを常に整えるメンテナンスと、印刷時の湿し水量を極限まで絞って印刷する「乾燥促進印刷」を行っている。

「乾燥促進印刷」をする上で適したプレートとして、砂目が細かくて湿し水量を絞れ、かつコントロールをしやすいアグフア社製の現像レスプレート「アズーラ」を全面採用している。

 

吉田社長(左)と松石社長

吉田社長(左)と松石社長

吉田印刷所の吉田社長は「フレッシュプリントコンソーシアム」の設立について、「製造工程における化学物質の排出やエネルギーの削減も大事なことだが、サプライチェーン全体を見渡すと環境負荷軽減についてもっと大きな効果を出せる部分がある。環境配慮を考える上でもっとも大事なことは、ムダをなくしていくということに尽きるし、“フレッシュプリント”という手法こそがこれを実現でき、それが印刷メディアの価値向上、そして印刷発注者の満足度向上にもつながっていくと思う。しかし当社だけの力では、日本全国の印刷発注者にこのサービスを知ってもらい、印刷物はムダを生むメディアではなく情報更新が随時可能で有益なメディアであるということを普及させることはできないので、このコンセプトに賛同してともに展開する印刷会社の組織“フレッシュプリントコンソーシアム”を立ち上げようと考えた。日本各地に“フレッシュプリント”ができる印刷会社ができることを将来像とし、それによって日本国内から使われることなく廃棄されてしまうムダな印刷物がなくなり、印刷メディアの価値を高めることができたら嬉しく思う」と述べた。

 

「フレッシュプリントコンソーシアム」の具体的な活動としては、▽総合的にムダを出さない新しい印刷手法「フレッシュプリント」の普及・啓蒙、▽顧客に喜ばれる新たな市場の開拓、▽乾燥促進印刷を推進するためのオペレーションや印刷機メンテナンスのトレーニング--などを展開する予定。

 

資材面から「フレッシュプリント」という印刷手法確立の一翼を担っている日本アグフア・ゲバルトの松石社長は「当社のプレートが印刷業界の進化に役立つことができ、とても光栄に思う。多くの印刷会社のみなさまに、“印刷会社と印刷発注者がともにムダの最小限化を図り、印刷物の最終利用者に喜ばれる仕組み作りに繋げる”という本コンソーシアムの趣旨を理解・賛同し、参画してもらい、ぜひとも“フレッシュプリント”のノウハウを習得してもらいたいと思う」と述べている。

 

なお、「フレッシュプリントコンソーシアム」の事務局は日本アグフア・ゲバルト内に置かれる。

【問合先】03・6420・2010

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