2016年06月06日

富士フイルム(助野健児社長)は6月1日、メッセ・デュッセルドルフ内のCCD(コングレス・センター・デュッセルドルフ)で記者会見し、軟包装用途向け水性インクジェット技術の開発について発表した。

 
富士フイルムでは、グループの技術を結集した「FUJIFILM Inkjet Technology」ブランドのもと、さまざまなインクジェット関連製品の実用化を進めており、グラフィック業界向けのB2サイズデジタルプレス「Jet Press 720S」を商業印刷向けに導入している。

 
一方、パッケージ分野でも、近年、小ロット・多品種化、短納期化の傾向がますます強まっており、昨年9月のIGAS2015では、EUCON Technologyによる軟包装裏刷り用途向けUVインクジェットプレス「MJP20W」を出展。さらに今回のdrupa2016では、「Jet Press 720S」で活用されている技術を発展させ、軟包装用フィルムへのインクジェットプリントが可能な水性インクジェット技術を開発し参考展示している。

 
軟包装分野で使われている非吸収性のフィルム基材では、インクジェットインクの着弾液のにじみが問題になるが、新たに開発した水性インクジェット技術は、「Jet Press 720S」で培った「Rapic技術」を応用し、インクを着弾した位置に確実に保持するとともに、独自の下塗り技術と組み合わせることで、クリアな画像再現を可能にする。これらの技術と同社の高画質ヘッド「Samba」との組み合わせにより、1200dpiの高画質フルカラーで毎分30m以上の生産性が得られ、軟包装の裏刷り工程のデジタル化が実現する。

 
drupa2016では、「FUJIFILM Inkjet Technology」ゾーンで、水性インクジェットインクのプリントサンプルを展示。
また、開発中の高光沢メタリックインクによるインクジェットプリントサンプルも展示する。これは、屋内サイン、パッケージ、レーベル印刷などでニーズが高まっている「高級感を訴求するメタリックでのインクジェットプリント」に対応するもの。さらに、富士フイルムグループが有する「インクジェットヘッド」「インク」「画像処理」といった最先端技術と、その活用の可能性を示す多様なサンプルを展示し、商業印刷やワイドフォーマット、パッケージ印刷、産業用途分野など、デジタルプリントの領域拡大に向けた提案を行なう。(ホール8b・A25)

 

 
○Rapic Rapid Pigment Coagulation Technologyの略称。インク中の顔料を高速凝集させることによって、インクのにじみを防ぎ、高精細な画像の再現を可能とする技術。

 

 

 

 

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