2016年04月01日

日本製紙連合会は、循環型社会の構築に向け、製紙業界の対応として1991年度以降5次にわたって古紙利用率の自主的な目標を策定し、その達成に努めてきた。2011年に策定した「2015年度までに古紙利用率64%の目標達成に努める」という環境行動計画における現行目標の目標期間が、2015年度末で終了するため、昨年1月以降、古紙技術委員会及び古紙利用促進検討小委員会で今後の目標について検討を続けてきたが、このほど、新たな目標を「2020年度までに古紙利用率65%の目標達成に努める」とすることとし、3月22日付で環境行動計画を改定した。
日本製紙連合会は、2011年に策定した環境行動計画で2015年度までに古紙利用率64%の目標を掲げたが、2013年度には63・8%、2014年度には64・0%と1年前倒しで目標を達成し、2015年(1~12月)は64・3%と目標を超えている。
新しい利用率目標の策定にあたっては、技術的に配合可能な理論的限界値の範囲内で、紙・板紙の生産・需要量、古紙の回収量、古紙の輸出量などの動向を踏まえつつ、中国をはじめとするアジア諸国の製紙産業の成長に伴い一層グローバル化した古紙の需給環境や古紙利用が環境に与える影響なども考慮し、前回の64%より1ポイント高い65%とした。
古紙利用率については、板紙分野では93%を上回り、ほぼ限界に近いと考えられている。紙分野でも40%を超え、現状の日本の設備レベルにおいて品質的に利用可能な上質古紙は量的に限定されていることから、これ以上の利用率の向上は技術的、経済的に極めて困難で、今後これまで以上の革新的かつ飛躍的な展開は見込めない状況にある。
今後、新たな古紙利用率65%の目標達成を目指して、製紙業界は、循環型社会の構築に向けて、①古紙の品質低下傾向を踏まえたDIP施設の性能および能力の維持・向上②未利用なオフィス古紙、雑がみなどの利用拡大③難処理古紙の利用技術の開発④古紙配合率検証制度の適切な運用⑤省エネ、CO2排出削減対策の推進――など、古紙利用促進のための施策を総合的かつ整合性のとれた形で取り組んでいく。
日本製紙連合会では、目標達成のためには、製紙業界、消費者、回収業者、行政など紙のリサイクルの関係者が一体となって、①古紙の分別排出のより一層の徹底②再生紙の消費拡大③品質の高い古紙供給体制の整備④リサイクル適性の優れた印刷、製本技術の開発⑤機密古紙など未利用古紙の回収システムの整備――などそれぞれの分野において目標を達成する上で克服しなくてはならない課題に積極的に取り組んでいかなくてはならないと言及している。

 

 

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