2016年03月11日

フィリップ・カリモア氏

フィリップ・カリモア氏

コダックはKodak ULTRASTREAMインクジェットテクノロジーを発表した。このテクノロジーは、同社の次世代のインクジェットテクノロジーのプラットフォームであり、drupa 2016(第5ホール、ブース番号F09)で世界初公開する。ドイツのメッセ・デュッセルドルフで開かれたプレdrupa2016インターナショナル・メディア・カンファレンスの初日2月29日のプレゼンテーションでエンタープライズインクジェットシステム部門の責任者フィリップ・カリモア氏が説明した。

 

長年の実績をもつコダックコンティニアスインクジェットテクノロジーを基盤として生まれたULTRASTREAMは、産業用インクジェットの使用用途を通常の商業印刷やパッケージ印刷に活用できるレベルまで引き上げる可能性を秘めている。このテクノロジーは、インクジェットテクノロジーの進化を示すものであり、ドロップの微細化や優れたインク着弾精度によって、より高い解像度で高精細な印刷を実現する。ULTRASTREAMにより、グラフィックアーツ用途の範囲をさらに拡大し、高速かつ高精細のインクジェット印刷の新しい市場を創造するといった新たな価値基準を生みだす。ULTRASTREAMテクノロジーは、市場ではKODAK Streamテクノロジーと共存し、用途ごとのニーズに合わせ、さまざまなプラットフォームオプションを提供する。

 

ULTRASTREAMの主なターゲットは、高精細画質を用途別のプロダクションシステムに取り入れたいと考えている印刷会社などとなる。この高解像度ライティングシステムは、特定の用途に合わせて約20㌢から246㌢までの幅に対応するモジュラー式プリントヘッドとなっている。また、ULTRASTREAMは、コダックのデジタルフロントエンド(DFE)と組み合わせて利用することにより、商業印刷の需要に合った強力かつ柔軟なソリューションとなる。drupa2016では、ULTRASTREAM(8インチヘッド)をラベルや小サイズ印刷向けのナローウェブ印刷機に搭載し、従来よりも小さいインクドロップ、高い着弾精度、および柔軟な用紙対応によって実現される高精細出力を披露する予定。

 

 

ULTRASTREAM Jetting Module

ULTRASTREAM Jetting Module

ULTRASTREAMは、多種多様な用紙およびプラスチック原反に、最高150㍍/分(500フィート/分)の印刷速度で600dpi×1800dpiという非常に優れた品質の高精細印刷を可能にするため、ナローウェブラベルやパッケージといった、条件の最も厳しい用途にも対応する。スキャニングヘッド構成として利用できるため、移動カートリッジに複数のヘッドを取り付けてワイドフォーマットの印刷にも対応可能。コダックの微細なナノ粒子インクが色域を30%拡大する。
また、テクノロジーの拡張性を利用して、スポットカラー対応や色域拡張を可能にし、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック(CMYK)印刷の範囲をさらに広げることもできる。

 

 

コダックは、運用、保守、購入を容易にすることによって、産業用インクジェットの運用コストの改善を続けている。ULTRASTREAMは、デジタル印刷の柔軟性と価値を提供しながら、ランニングコストの低減、画質の向上、多種多様な用紙やパッケージ印刷向け原反への印刷を可能にし、比類のない生産性を実現する。

 

 

ULTRASTREAMは”必見”のインクジェットテクノロジー

 

カリモア氏はこう述べている。
「コダックがまたインクジェットプリンティングのレベルを新たなステージに引き上げた。ULTRASTREAMはdrupa2016で”必見”のインクジェットテクノロジーになるだろう。このテクノロジーは2017年を目途に開発を進めており、私たちは、このテクノロジーを搭載した新製品の企画についてOEMパートナーと共に検討し、また、パートナーがまず初めに対応して欲しいと考える用途について話し合えることを心待ちにしている」

 

 

drupaで紹介されるインクジェットの世界

 

コダックの展示ブースでは、インラインフィニッシングとともにProsper 6000Cプレスのライブデモンストレーションも実施される。来場者は、300㍍/分(1000フィート/分)というProsper 6000Cの性能を直接目にし、サンプルを持ち帰ってじっくりと品質を確認することができる。
デモンストレーションでは、Prosper 6000CがMEGTEC社製自動紙継装置および複数のインラインフィニッシングソリューションとともに使用される。
これらのソリューションは、2つの異なる用途向けで、1つは、軽量コート紙に雑誌やカタログを印刷し、Manroland Web System社製のFoldLineによってフィニッシングを行う。もう1つは、商業印刷用途として、i-WEB社製ポストコータ―ユニットとVITS社製のマルチカットバリアブルサーボシーターによりフィニッシングを行う。

 

 

フレキソ印刷、グラビア印刷、およびオフセット印刷の各業者にとっては、ナローウェブで軟包装フィルムへの印刷を実現するExtended Gamut + Varnish(XGV)テクノロジーのデモンストレーションも見逃せない。会場ではKodak Sシリーズプリンティングシステムにより軟包装フィルム上に7色印刷を行う。それらのシステムは、CMYK印刷だけでなく、CMYKにオレンジ、緑、紫を加えることで色域を拡張し、ラベルやパッケージの印刷で使用されているPantoneカラーに対応する。さらに、水性デジタルバーニッシュの印刷も行われる。このデモンストレーションでは、環境に優しい水性インクと軟包装フィルム印刷に不可欠なボンディング剤が使用されるが、これは業界では極めてユニークなもの。最高印刷速度200m/分のKodak Streamインクジェットテクノロジーを利用しているこのシステムは、従来の印刷プロセスに統合したハイブリッドソリューションを実現し、デジタル印刷とアナログ印刷の両方のメリットをフィルムベースのパッケージに最大限に活用する上で理想的なものといわれる。

 

 

また、来場者は、コダックの49インチ(約124・5㌢)インクジェットテクノロジー「ライティングシステム」をプロダクションプロセスに統合することによって、新しい印刷アプリケーションを創出したいと考えるようになるだろう。このワイドフォーマット印刷向けの「ライティングシステム」は、室内装飾や看板などのワイドフォーマット印刷市場に世界最速のインクジェット印刷を可能にする。

 

Kodak_This is Inkjet loft at drupa

デジタル印刷を使って飾り付けられる「This is Inkjet! loft」

drupaのコダック展示ブースの「This is Inkjet! Loft」は、Kodak Streamのデジタル印刷テクノロジーを利用して飾り付けられたアパートの部屋のサンプル。ラミネート床材、調理台、壁紙、ナプキン、水差しなどに印刷が施されている。グラビア印刷に対応する耐久性と丈夫さを実現しながら、その時限りの印刷設備投資を不要にし、特注のデザインを短時間で印刷できるようになることで、室内装飾のようなワイドフォーマット印刷の方法が将来変わることになるだろう。

 

 

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