2016年03月08日

富士フイルム(中嶋成博社長)は、drupa2016で、B2サイズ枚葉型インクジェットデジタル印刷機「Jet Press 720S」の最新モデルを発表し、実際の生産現場をイメージしたリアルなデモンストレーションによって、印刷ビジネスにもたらす具体的なメリットを紹介する。プリントヘッド、インク、画像処理システムを核とする「FUJIFILM Inkjet Technology」についても、特設エリアでその先進性や将来性などをわかりやすく伝える。drupa2016インターナショナル・メディア・カンファレンスの2日目3月1日のプレゼンテーションで富士フイルムグローバルグラフィックシステムズの真茅久則社長、伊藤卓夫技術本部長らが明らかにした。
 
 

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「Jet Press 720S」の3つの進化が示された

 

 

Jet Press 720Sの戦略性を高める3つの進化

 

Jet Press 720Sは、2014年にヘッドのモジュール化などの改良を実施、さらに2015年には厚紙対応を実現するなど、着実に進化を続けてきたが、今回のdrupa2016では、下記3点のアップグレードを加えた最新モデルを発表する。

 

 

(1)稼働率が20%向上したことにより、処理待ち時間を短縮
ソフトウェアのアップグレードにより処理能力が向上した結果、処理待ち時間が大幅に短縮。稼働率は従来比約20%向上し、他のデジタル印刷機に比べても群を抜く高稼働率を実現。
 
(2)カンバス地への印刷が可能に
最新のJet Press 720Sは、カンバス地への印刷も可能になり、活用領域が一段と拡大した。2015年に厚紙対応を実現して以来導入が進んでいる紙器パッケージ分野においても、充分な再現性を発揮することが証明されつつある。
 
(3)ワークフローシステム「XMF」との連携強化による効率的な生産体制の確立
富士フイルムのハイブリッドワークフローシステムXMFは、MIS連携ソフトやWeb受注システムなどとの連携で、Jet Press 720Sを含む複数のデジタルプレスや後加工機を統合制御し、効率的な生産体制の確立が可能になる。
インラインUVコーティングや新しいGUI・タブレットによるリモート操作なども可能になる。
 
 

Jet Pressの高品質性を支える「FUJIFILM Inkjet Technology」

 

Jet Press 720Sは、富士フイルムグループが持つ高度なインクジェット技術を結集して開発したデジタル印刷機である。
 
インクジェット技術は、この10年間でその応用範囲が大きく広がり、さまざまな市場からのより複雑な要求に応えることが必要になっているが、インクジェット印刷機で高い再現性と安定性を実現するうえでとくに重要となるのは、核となる「プリントヘッド」「インク」「画像処理」の3つの領域における技術の最適化である。
 
富士フイルムは、それぞれの領域における最先端の技術を有するだけでなく、3つの技術を最適化しながら融合させることで、インクジェット技術の要となるマーキング品質を圧倒的なレベルまで高めるとともに、印刷現場でつねに安心して運用できる信頼性・堅牢性を実現してきた。
 
Jet Press 720Sに採用しているインクジェット技術は多岐にわたる。プリントヘッドは高性能で安定した吐出を実現するシングルパス方式の「SAMBA」、インクは広色域の水性顔料インク「VIVIDIA」を使用し、用紙上での打滴のにじみを抑える「RAPIC(ラピック)技術」により、多種の用紙にシャープで階調豊かな画像を形成。インクジェット用に最適化したFMスクリーニングの搭載に加え、インクジェットによるマーキングでは避けて通れないインクの不吐出についても、自動補正機能でカバーし、稼働率の低下を防いでいる。
 
これらの技術は、独・ハイデルベルグ社と共同開発した次世代のB1インクジェットデジタル印刷機「Primefire 106」にもコア技術として採用されており、他の印刷機メーカー各社からも高い評価を受けている。
 
富士フイルムは、グループの開発力を結集して生み出したこれらのインクジェット技術の総称を「FUJIFILM Inkjet Technology」と定義し、drupa2016の同社ブース内特設エリアで詳しく紹介する。
 
 

世界70台の導入実績

 
Jet Press 720Sは、他のデジタルプレスやオフセット印刷では得られない卓越した印刷品質、2700枚/時(A4換算)の高生産性、POD機並みの優れた操作性、実績ある搬送機構による安定性を兼備。2011年の発売以来高い評価を得て、全世界での導入台数は70台に達している。
 
Jet Press 720Sは“利益を生み出すシステム”として評価され、導入実績を伸ばしている。ユーザーの多くは、「極小ロット・短納期・高付加価値ニーズに即応できる高い再現品質および色安定性」「高い脱墨性をはじめとする優れた環境性能」を武器にビジネスを拡大。さらに、フルスピードでのバリアブル印刷機能は、これまで煩雑だったカレンダーなどの丁合印刷で威力を発揮。後工程の効率化による短納期対応も、Jet Press 720Sの大きな導入メリットになっている。広色域を最大限に活用し、オフセット印刷や他のデジタルプレスとの差別化を訴求することで新規受注を獲得している事例もあり、市場開拓の強力な武器として活用が広まっている。

 

 

drupa2016会場では、一段と進化したJet Press 720Sが生産現場における即戦力としてどのようなメリットをもたらすのか、プリプレスからポストプレスまでの一貫したワークフローの中で、実践的なデモを交えて紹介し、先進的なソリューションを示す。

 
 

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